WordPressといえば世界のウェブサイトのトップ1000万のうち29%を占めるように、世界で最も親しまれているブログシステムです。簡単なブログサービスから、本格的な法人サイトまで、カスタマイズ性の高さで圧倒的な支持を集めています。
今回は新たにWordPressを立ち上げようとしている方に向けて、どのレンタルサーバーを選べば良いのか、オススメサーバーを一挙紹介していきます。
レンタルサーバー選びに知っておきたいこと

これからオススメのレンタルサーバーを紹介していきますが、その前にWordPressを動かすにあたって知っておくべきことを説明します。
全てを詳細に理解する必要はありませんが、一応目だけ通して頂ければ、選ぶ時に迷いがなくなるはずです。
PHP、MySQLが使えるかどうか
いきなり専門知識が出てきて戸惑うかもしれませんが、PHPとはプログラミング言語、MySQLとは最も人気のデータベースシステムのことです。
WordPressはPHPというプログラムで書かれており、またMySQLというデータベースの利用が前提のため、この2つに対応したレンタルサーバーでなければなりません。
もちろん皆さん自身で対応したサーバーを探さなくて良いように、これらに対応していてなおかつオススメのサーバーを紹介しますのでご安心ください。
簡単に設置できるかどうか
高機能なレンタルサーバーではWordPressの「簡単インストール機能」を用意してくれています。
もしも簡単インストール機能がないと、自分でWordPressのファイルをダウンロードして適切にファイルを配置しなければならず、以前この機能がない時には上手くいかずに挫折する人が続出していました。
「簡単インストール機能」を備えているかどうかを明示しておきましたので、知識に自信のない方はこの機能があるものを選ぶと良いでしょう。
高性能なサーバーかどうか
WordPressは簡単に始められますが、実は裏側は少し複雑になっているので、サーバーの性能が高くないと高速にページが表示されません。
格安サーバーと呼ばれるものは値段が安い代わりに、動いているコンピューターの性能も低いので、WordPressを動かすとページの表示速度が目に見えて遅くなってしまいます。
最近では高性能サーバーでも月額1,000円くらいで使えるようになっているので、コスパの高いサービスを選べば安い値段でサクサク動いてくれるのでオススメです。
転送量の上限が高いかどうか
ここが一番わかりづらいポイントかもしれませんが、レンタルサーバーは各社「転送量」の上限を設けています。
スマホの通信量に似ていて、そのサーバーからどれだけのデータがやり取りされたかの合計値が転送量なのですが、転送量が上限を超えるとサーバーから規制されて、速度が極端に遅くなったり、エラーページが表示されてしまいます。
なぜこれを制限をかけるのかというと、あまりに転送量が多いとそのユーザーが支払っている料金よりも、サーバーを維持するコストの方が大きくなってしまうという事情があるためです。
格安サーバーはこの転送量の上限が低く、たくさんのアクセスが来るとすぐに規制されてしまいます。なので、サイトが成長してアクセスが増えても規制されないよう、転送量の大きなサービスを中心に紹介していきます。
(転送量の大半は画像が占めるので、画像が少ないサイトなら転送量はさほど気にしなくても大丈夫です)
オススメのサービスを紹介
それでは以上の項目を踏まえた上で、WordPressを高速にサクサク表示できるオススメのサービスを紹介してきます。値段も合わせて掲載するので、皆さん自身が気に入ったサービスを選んでみてください。
(※料金は契約期間により変動するのですが、統一性をもたせるために全て12ヶ月契約のときの月額料金を掲載しています)
実績No.1、高性能と確かな信頼で人気の「エックスサーバー」

- ◯ 多くの法人、アフィリエイターが利用する実績No.1サービス
- ◯ 高性能なサーバーで月間数百万PVでもサクサク動く
- ◯ 稼働率99.99%とズバ抜けた信頼性
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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1,000円~ | 10日間 | 70GB〜 | SSD 200GB | ◯ | ◯ |
高い性能と安定性、そして何より法人サイトからアフィリエイトまで一番の実績を誇るのがエックスサーバーです。
当サイトもエックスサーバーを採用していて、今まで一度のトラブルもなく利用できています。
なぜエックスサーバーが選ばれているのかというと、何よりも月額1,000円にして24コアCPU、256GBメモリという高機能サーバーを利用できるからです。
また高い障害耐性を持つSSDにより読み込みが早く、「HTTP2」という次世代規格にも対応することで、一度にたくさんのアクセスが来てもビクともせずにサクサク動きます。
手前味噌ですが、このサイトは2017年1月に月間250万PVを記録しましたが、エックスサーバーの「X20」プランで全くトラブルなくサクサク動いていました。
この実績からも分かるように大規模な法人サイトでなければ、まずアクセスが多くて困るということはないでしょう。
サポート体制もメールは24時間365日(!)、電話サポートも平日に対応していますので、法人サイトの運用も安心です。そして稼働率は驚異の99.99%と、絶対の信頼を誇ります。
WordPressの簡単インストールもあれば、SSL対応も無料で行えたりと、機能・安全面で非の打ち所がありません。
単にエックスサーバーより安い、あるいは高機能というサービスはありますが、料金・性能・実績と総合的に見た場合はエックスサーバーが最も確実性が高いでしょう。
コスパなら文句無しでNo.1!人気急上昇の「mixhost」

- ◯ エックスサーバーのコスパを超える唯一のレンタルサーバー
- ◯ WordPress向けの高速システムが搭載済み
- ◯ 稼働率99.99%とズバ抜けた信頼性
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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880円~ | 10日間 | 70GB〜 | SSD 50GB | ◯ | ◯ |
エックスサーバーのコスパを唯一超えるのが「mixhost」で、2016年開始と新しいサービスだけに先進的な技術を取り入れて人気急上昇中です。
スペックはエックスサーバーと同じ24コアCPU、256GBメモリという高性能ぶりで、それでいて月額880円、さらに初期費用無しとエックスサーバーと同じスペックが安い値段で利用できます。
また日本で初めて高速Webサーバーの「LiteSpeed」を導入するなど、WordPress向けに様々な高速化を行っているのも強みです。以前は転送量の上限が少なかったのですが、これもエックスサーバーと同じまで引き上げられ、ここ数年で急激に台頭してきました。
若いサービスですが安全性も高く、稼働率は99.99%を記録し、ヘルプページがどこよりも詳しいなどサポート体制も充実しています。
一つ弱点としてはディスク容量がやや少ないことですが、5年以上など長期にわたる更新をしなければ十分でしょうし、上位プランにあげれば容量の問題は解決します。
とりわけ初期費用がないのが素晴らしく、無料体験も10日間ありますので、まずは気軽に始めてみるのがオススメです。
若いサービスということで実績こそエックスサーバーに劣りますが、コスパでは間違いなく日本一のサービスです。
料金値下げでここに来て急台頭してきた「ヘテムル」

- ◯ ディスク容量、転送量、サーバー性能全てが高水準
- ◯ 独自開発したモジュール版PHPのおかげで、同時アクセスが増えても問題なし
- ◯ 料金値下げで月額1000円を切り、急台頭してきた
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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900円~ | 15日間 | 80GB〜 | SSD 200GB | ◯ | ◯ |
ヘテムルはディスク容量・転送量・サーバー性能の全てが高水準で、月額料金もエックスサーバーより安く、スキのないサービスとして台頭してきました。
実はヘテムル自体は息の長いサービスで、これまで今ひとつパッとしてこなかったのが、料金の値下げとスペック向上で一躍、主要サービスへと成長しています。
エックスサーバーやmixhostよりやや劣るとはいえ、20コアCPU、128GBメモリと高性能なサーバーを備え、転送量80GB、ディスク容量200GBはいずれも両サービスを上回っています。
また独自の強みとして、従来レンタルサーバーで運用は難しいとされていた「モジュール版PHP」を独自開発し、これは通常よりメモリを節約できるため、同時に大量のアクセスが来ても表示速度が落ちにくいという利点があります。
その他にも次世代規格の「HTTP2」や無料SSLにも対応するなど機能面で全く劣っていません。
運営会社のGMOペパボはレンタルサーバーの老舗ということで安定性も高く、稼働率はエックスサーバーと同じ99.99%を誇ります。
それでいて月額料金と初期費用はエックスサーバーとmixhostのちょうど中間(※mixhostが最も安い)ということで、実績のエックスサーバー、コスパのmixhost、バランスのヘテムルという状況になっています。
これまでパッとしてこなかったイメージが強いですが、リニューアルにより大手を振ってオススメできるサービスに成長しています。
エックスサーバーのWordPress特化型「wpXレンタルサーバー」

- ◯ エックスサーバーがWordPress専用に高速化を実施
- ◯ WordPress専用サーバーとしては一番人気
- ✕ 初期費用が5,000円とやや高め
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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1,000円~ | 14日間 | 50GB〜 | SSD 30GB | ◯ | ◯ |
エックスサーバーのWordPress特化型で、WordPress専用サーバーとしては一番人気を誇ります。
通常のエックスサーバーでも十分に高速ですが、こちらは高速Webサーバ「Nginx」の採用、リバースプロキシによるキャッシュ処理など、WordPress向けに様々なチューニングがされているのが特徴です。
料金は通常と同じで高速化されているので良く感じるかもしれませんが、こちらの方が初期費用5,000円と高く、また困るほどではありませんがディスク容量・転送量ともに小さくなっています。
また通常版でもWordPressの設置は十分に簡単なので、専用であるから特別簡単というわけではありません。
ただしエックスサーバーの豊富なサポート体制はそのまま享受できますし、何より安全性が高いのでWordPress専用として最もポピュラーなサービスです。
通常版がとても高機能ということもあって、今ひとつWordPress専用の強みを感じにくいのですが、とことん高速化を追求したい!という方はこちらの専用サーバーがオススメです。
WordPress専用で最もイケてる「カゴヤ・ジャパン WordPress」

- ◯ 超高速の仮想マシン「KUSANAGI」を唯一搭載している
- ◯ 月額432円と非常に安い値段で、サクサク表示される
- ◯ 転送量の上限が業界最高水準で、大量アクセスにも難なく対応
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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432円~ | 14日間 | 200GB〜 | SSD 20GB | ◯ | ◯ |
WordPress専用サーバーとして最もイケてるのが、この「カゴヤ・ジャパン WordPress」です。
WordPressを超高速で動かすためだけに開発された仮想マシン「KUSANAGI」を積んでいる稀有なレンタルサーバーで、これにより汎用的なレンタルサーバーよりも高速に動作します。
また月額432円、初期費用は無料と料金的にも非常に安く、さらに転送量は1日200GBと業界最高水準を誇るので、1日に10万PV以上でも難なく対応できるでしょう。
エックスサーバーのWordPress専用版が今ひとつなのに対して、カゴヤ・ジャパンはWordPress向けに上手く最適化した機能と料金設定になっています。
ディスク容量が少なめなのが気になりますが、プラン変更で増やすことができて、一つ上のプランでも月額972円と安いのでさほど問題にならないでしょう。
WordPress専用の強みを上手く生かしているので、専用版で見るとエックスサーバーよりこちらのほうがオススメです。
とにかく安い!安さを追求するなら「リトルサーバー」

- ◯ 月額150円という破壊的な安さでWordPressが使える
- ✕ サーバースペックや回線速度など機能面は当然に落ちる
- ✕ 転送量の明示がなく、アクセスが増えると規制される可能性大
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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150円~ | 10日間 | 明示なし | HDD 20GB | ✕ | ✕ |
性能よりもとにかく安さ!安さこそ正義という方はリトルサーバーがオススメです。
月額150円という料金にしてPHPとMySQLが利用できるので、WordPressを稼働させることが可能で、これは業界最安値です。
ただし性能面ではガクッと落ちて、リトルサーバーで高速に表示させることは始めから望めません。
ディスクもHDDである上に容量が少なく、プランを自由には切り替えられないので、運営中にディスクが一杯になると移転する必要があります。
またWordPressを立ち上げるコマンドこそあるものの、自分でデータベースを立ち上げなければいけないので、初心者は躓く可能性があるので注意してください。
転送量も上限が明示されていませんが、公式に「転送量が増えると規制されることがあります」と書かれているので、アクセスが増えた場合に正常に動かなくなる可能性があります。
このようにデメリットばかり挙げることになってしまいましたが、料金が安いので機能で劣るのは仕方ありません。機能やアクセス数よりもとにかく安くWordPressを始めたいという方にはオススメです。
法人向けに圧倒的な性能と安定性を誇る「CPIレンタルサーバー」

- ◯ KDDIのデータセンターを使用しており、安全性は桁違いに高い
- ◯ 転送量、ディスク無制限という圧倒的なスペック
- ✕ 大手ゆえに月額料金は高い
月額料金 | 無料期間 | 転送量/日 | ディスク容量 | SSL対応 | 簡単インストール |
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3,800円~ | 10日間 | 無制限 | 無制限 | ◯ | ◯ |
法人サイトで多少値段が張っても良いけど、絶対的な信頼性と性能が欲しいという方にオススメです。
auの携帯で知られるKDDIが運営しており、日本を代表する通信事業者だけに、データセンターの堅牢性・安定性はエックスサーバーを上回り、稼働率は堂々の100%で一度のトラブルも経験していません。
そして転送量に加えて、ディスク容量が無制限というレンタルサーバーの域を超えた尋常ではないほどのスペックがウリです。
もちろんWordPressの自動インストール機能を備えており、青天井のアクセスにもサクサク表示されるので、心配する要素は何一つありません。
初心者の域を越えますが、開発用のテストサーバーが無料で使えたり、gitを使ったバージョン管理にも対応するなど、レンタルサーバーの常識を越えた機能が備わっています。
月額3,800円というのは決して安くありませんが、クラウドを利用すればゆうにかかる料金ですので、クラウドよりもお手軽かつ絶対に落ちないサービスという点で、法人向けには文句無しでオススメです。
最後に
ここまでオススメのレンタルサーバーを紹介してきましたが、皆さんが契約したいサービスは見つかりましたでしょうか?
コスパ的には「エックスサーバー」「mixhost」「ヘテムル」の3つが拮抗しており、WordPress専用としては「カゴヤ・ジャパン」が、安さでは「リトルサーバー」、法人向けには「CPIレンタルサーバー」という構図で選んでいます。
テーマを持って選べばどれもオススメのサービスですので、皆さんニーズに沿ったサービスを選んで頂ければと思います。