最短でTOEIC高得点を取る方法を徹底解説!「TOEIC対策」を本当にしていますか?

皆さんはTOEICに関心はあるでしょうか?

英語力を重視する会社の就職活動では足切りにも使われるなど、ビジネスマンのキャリアにとって重要なものとなったTOEICですが、何とか高得点を取りたいという方もいるかと思います。

今回は「いかにTOEICで高得点を取るのか」という点にフォーカスして、その方法を詳しく紹介していきます。

TOEICの特徴を知っておこう

TOEICで高得点を取ることを狙うのであれば、まずTOEICの特徴をよく知っておく必要があります。

TOEICとは英語を母語としない人の英語力を測定するための試験で、世界で広く活用されています。とりわけ日本は韓国と並んで「TOEIC受験大国」であり、2017年だけで日本からのべ270万人がTOEICを受験しています。

TOEICの試験は全部で4つあり、聞く・読む能力を測定する「TOEIC Listening & Reading Test」、話す・書く能力を測定する「TOEIC Speaking & Writing Tests」、話す能力のみを測定する「TOEIC Speaking Test」、初級者向けの橋渡しの試験として「TOEIC Bridge Test」があります。

単に「TOIEC」というと、聞く・読むにあたる「TOEIC Listening & Reading Test」(TOEIC L&R)のことを示すことが多く、実際に受験者数の9割以上はこのTOEIC L&Rに偏っています。

就職活動で活用されるのも主にTOEIC L&Rということで、今回は「TOEIC L&Rで高得点を取る方法」として説明していきます。

まずTOEICはグローバルで活用されていることもあり、試験方式はリスニング100問(約45分)&リーディング100問(75分)で決まっており、3択または4択のマークシートで答える形式になっています。

ここまでを振り返ると、いわゆる「TOEIC」とは聞く・読む能力を測るもの、そしてマークシートで合計200問を答えるものとなります。

TOEICは本当に英語力を示すものなのか

よく「TOEICで高得点を取ったからと言って英語力があるわけではない」と言われます。

確かに冷静に考えてみるとTOEICは自分で英語を書いたり話したりせず、マークシートを塗って答える試験であることを考えると、TOEICで高得点を取ることと英語が使えることはイコールではありません。

むしろ仕事でバリバリ英語を使うことを考えるとL&Rテストではなく、話す・書くが問われる「Speaking & Writing Tests」の方が重要に思えますが、どういうわけか世間ではL&Rテストの高得点者が重宝されています。

後ほど詳しく説明しますが、TOEICの問題には明確な傾向があり、問われる単語や文法も画一的なものです。統一された問題形式もあいまって、TOEICは対策の要素がかなり大きなものになっているのです。

ですから「TOEICで高得点を取る」ことに特化した作業が可能となり、ますます本来の英語力を測定するという目的から外れているのも事実です。

それについての良し悪しは次に述べますが、要はTOEICは対策次第で十分高得点を取ることが可能であり、また高得点者が英語を使いこなせる保証は全くないということです。

TOEICを活用する意義とは?

このようにTOEICと英語力には大きな隔たりがあることから、高得点者を優遇する流れに否定的な意見も見られます。

では私はこれについてどう考えているかというと、TOEICの点数を上げるという打算は結果として英語力の底上げを測る上で重要な役割を果たしていることは見逃せないと思っています。

これは受験ともよく似ていて、優秀な大学に行っても目的がなければ意味がないという意見がある一方で、「良い大学に行くことがステータスになる」という打算から一生懸命勉強する人が増え、一般教養がその過程で身につきます。

もしも勉強しても何の報酬が与えられなければ、自ら進んで勉強する人はほとんどおらず、それは結果的に人々の教養レベルを落とすことにつながります。

TOEICも同じことが言えて、TOEICで高い点数を取っても英語力が高いとは限らないものの、高い点数がステータスになることで、英語を学習する動機づけになっていることは間違いありません。

そしてTOEICの対策によって高得点を取ることができれば、少なくとも聞く・読む能力は一定水準を満たしており、自然と英語を応用する下地が出来上がっています。

確かにTOEICの高得点が最終ゴールになってしまうのは良くありませんが、高得点を取ることを短期・中期の目標にすることに何の引け目を感じる必要はないと考えています。

TOEIC対策を本当にしていますか?

ではそろそろ本題に入り、TOEICで高得点を取る方法について考えていきたいのですが、ではどうすれば高得点につながるのでしょうか。

結論から言うと、TOEICで高得点を取るにはTOEICの公式問題集と、TOEIC向けの単語帳(プラスα)以外を活用する必要はありません。それ以外の教材はTOEICには必要ないのです。

この前提の部分で多くの受験者とスタンスが異なりますが、TOEICで高得点を取ることが目的なら、TOEIC対策以外のことを行う必要はありません。

仮にTOEIC以外の教材で学習したとします。それによって英語力が底上げされてTOEICで高得点を取れるかもしれませんが、学習した過程でTOEICでは使わない単語や文法を覚えることに労力を割いているはずです。それならばTOEICで必要とされるものだけを学習した方がより時間を節約することができますよね。

実際に問題集を解いてみれば分かりますが、TOEICは複数回の試験に渡ってほぼ必ず問われるフレーズがあり、細かいものでは写真や選択肢の傾向もあり、理解しなくても慣れだけで解けてしまう問題もあります。

またTOEICは制限時間が短く、問題に慣れていない人は終盤の問題を見ないでマークシートを埋める「塗り絵」の作業に追われることもしばしばあります。

一つの問題にかけられる時間はどれくらいかという感覚を体に染み込ませることで全問解けるようになるので、公式問題集をやればやるほど得点が上がる仕組みになっています。

要はシンプルにTOEICの対策をすることが最短で得点アップにつながるのです。

1日に最低3時間はTOEIC対策をする

これはTOEICに限らないことですが、語学の学習は毎日コツコツよりも、短時間に一気に学習を進めた方が時間当たりの習得が早いことが研究で分かっています。

1日1時間の学習を20ヶ月続けるよりも、1日10時間を2ヶ月行った方がはるかに習得が早いそうです。毎日コツコツというと耳触りは良いですが、こと語学においてはそうではありません。

また一旦身につけた語学力は使わなければどんどん衰えていきますので、学習にブランクが空くと取り戻すのに時間がかかってしまい、必要な学習時間が伸びるので注意が必要です。

実は私は25歳の頃に英語を学習するために一度退職し、1年弱ほどひたすら勉強する期間を取ったことで、その間に飛躍的に英語力が向上しました。(その間にTOEIC満点も獲得しました)

もちろんこれを皆さんに押し付けるつもりはありませんが、周りの英語学習者を見ると率直に言って1日あたりの学習時間が不足していると感じています。

「1日30分でも良いから続けよう」という声も聞きますが、私の経験からして1日3時間は最低学習に当てて欲しいです。フルタイムで働いていたらそんなに時間が取れないと感じるかもしれませんが、何とかして時間を取らなければ期待するほどの学習効果は出ないと思います。

そしてたまの休日を取るのは良いのですが、基本的には週に7日学習するようにして下さい。時間を空ければ確実に勘が衰えるので、TOEICの試験が終わったら、しばらく勉強をやめて、また試験に向けて学習するというのは凄くもったいないのです。

「TOEICにそこまでのモチベーションは出ない」という方もいるかもしれませんが、もしも今後英語でバリバリ仕事をするのであれば、これ以上の努力が絶対に求められます。

皆さんもそれぞれ事情を抱えていて一筋縄ではいかないかと思いますが、基本的には短期間に一気にTOEIC対策を叩き込むことが近道であることを覚えて頂ければと思います。

まずは単語を一通り覚える

TOEIC対策をする上で、絶対に欠かせないのが暗記の作業です。

大学受験を経験していなかったり、受験からブランクが空いて英語に触れてこなかった方は、まずTOEICの文章を見ても分からない単語だらけになっているはずです。

リーディングに限らずリスニングでも暗記は必要です。なぜなら文章を読んで理解できない英語は聞いても理解できるはずがありませんし、初学者にとってはリスニングで問われる単語や文法でも分からない箇所がたくさん出てくるからです。

また先ほども説明したようにTOEICは時間との勝負です。分からない単語に遭遇して詰まってしまったり、推論するために前後を繰り返し読んだりしていては全問を解き切ることはできません。

そしてTOEICの英語では基本的に難しい読解が問われることはありません。グローバルに行われる試験ということもあって、独特な感性が問われることもありませんので、長文問題に必要なのは単語・文法力と慣れなのです。

では単語や文法をどうやって覚えればよいのかと言うと、これは地道な暗記作業をするほかありません。単語帳を購入してそれを何周も回していくことになります。

とはいえ必要な単語帳は2冊だけです。単語力のベースアップとして「DUO 3.0」を、そしてTOEIC対策として「金のフレーズ」をこなすだけで十分です。

「DUO 3.0」は大学受験などでも広く活用されているベストセラーで、単語帳としてとても良質にまとめられています。ここに収録されている約2500語は全て頻出語句ですので、最初から最後まで全て暗記しましょう。(大学受験を経験された方は一度は見たことのある単語が多いかと思います)

暗記方法についてですが、とにかく早く回して、何周も繰り返し学習するのが基本です。「1日に20語をじっくりと」ではなく「1日200語をざっと」というスタンスで1周にかける時間を短くします。

ある有名講師いわく「単語が覚えられないという人の大半の原因は単に回数が足りていない」とのことで、新しい単語を無意識レベルで使いこなせるまでには最低でも50回は見聞きすることが必要で、よほど記憶力に優れていなければ2周や3周したくらいでは記憶が定着しないのです。

仮に1日に20語ではDUOを1周するのに120日かかってしまい、2周目に入ることにはほとんど記憶から抜けているでしょう。それなら1日200語のペースで続けて、さらに記憶が定着した部分を除外しながらペースを早めて行くほうが効率が良いのです。

こうしてDUOを2・3周ほどしたら、並行して「金のフレーズ」の学習も始めます。

金のフレーズはTOEIC対策で有名なTEX加藤さんが厳選した頻出1000語をコンパクトにまとめた1冊です。これも全てがTOEICで問われる知識ですので、最初から最後まで全て暗記しておきましょう。

単語帳の優れているところは、必要な単語がコンパクトに1冊に網羅されていることで、基本的に収録されている単語に無駄なものは一つもないと思った方が良いです。特にこの2冊はベストセラーとして多くの人に愛用されており、改定を経て質も上がっているので、「これは覚えなくて良いのでは」と考える前に全て覚えてしまいましょう。

単語帳は必要ないという意見には疑問

英語学習法について調べると「単語帳を使った暗記に意味はありません」と言い切っているところもあります。

しかし本当にそうでしょうか。長文の中から覚えたり、会話しながら覚えるというスタンスでは、本来覚えるべき単語がその中に現れている保証がなく、頻出単語が漏れながら学習を進めてしまいます。またアウトプットしただけではスペルも分からなければ、理解できなかった単語を復習することもできません。

また長文から覚える場合、テキストを何冊にも横断してページをめくりながら復習しなければなりませんが、それなら1冊にまとまっている単語帳を繰り返した方が遥かに効率的です。

特に初学者が単語を覚える場合、いかに短期間で繰り返しその単語に触れるかが記憶の定着にとって重要なので、単語帳がそれに一番適った方法であるはずです。

公式問題集は絶対に全て入手する

TOEIC公式問題を使った学習に入りますが、まず初めに公式問題集は新形式のものは必ず全て購入して下さい。

1冊3000円ほどと決して安くはありませんが、それよりも他の教材に手を出して遠回りする時間を考えれば却って安上がりです。この公式問題集をこれから合計40周や50周することになりますので、高得点を取りたい人は本当にここで全てAmazonで注文してしまいましょう。

なぜ公式問題集なのかというと、本番試験を作成している企業が作成しているため、本番で問われる知識が全般的に掲載されており、この4冊を全て叩き込めば、高得点を取るのに必要な知識はほぼ間違いなく得られるからです。

これが他の教材ですと、本当にそこに掲載されているものが今後の試験に出るかという確証がありません。もちろんプロの編集者が書いたものですから精度は高いのでしょうが、公式問題集に書かれているもののほうがハズレはないはずです。

TOEICで高得点を取るのが目的であれば、TOEICに必要なスキルを最短距離で身につけるのが近道ですから公式問題集の購入を強くオススメしています。

最初はリーディング重視、徐々にリスニングにシフトする

それでは公式問題集を手に入れたという過程でこれから学習方針を説明していきます。

TOEICにはリーディングとリスニングセクションに分かれていますが、初学の段階ではリスニングの文章を読んでも意味が分からないところが必ず出てきます。読んで分からない問題を解いても、本質的にリスニングの学習にはなりませんので、最初はやはり単語や文法を暗記する作業がメインです。

そして問題を解いていると単語帳には掲載されていない単語や文法がたくさん出てくるはずです。それについては解説の冊子に分からなかったり、理解が曖昧だった箇所に線やマーカーを引いて後で必ず復習するようにしましょう。単語帳のときと同じく、新出単語は一度の復習ではなく何度も繰り返し行うのが基本です。

いつまで暗記すれば良いんだと思われるかもしれませんが、分からないフレーズが出てくるたびに暗記は必ず行います。TOEICで問われる単語には傾向があり、一度覚えた単語は他の試験で使われる可能性が高いので、よほどマニアックなフレーズでない限り覚えて損はありません。そして実際の試験では推論するのではなく、ほぼ無意識レベルで文章を理解できるようにするのが高得点のカギとなります。

公式問題の解答冊子には覚えるべき単語が欄にまとめてありますので、そこで分からないものは全て覚えておきましょう

「単語帳でやっていた時にはすぐわかったけど長文で読んだら分からなかった」という単語も出てくるかと思いますので、それも記憶の定着のためにマーカーを引いて復習して下さい。新しい単語は何十回も見聞きしなければ使いこなせませんので、リーディング問題を解きながら記憶の定着作業もかねておきましょう。

リーディングとリスニングは同時並行で行っても構いませんが、やはり最初は記憶作業がメインになる分、リーディングを優先して行った方が効率的です。リスニングでディクテーションやシャドーイングのトレーニングをしようにも、そもそもフレーズを知らなければ効果が低いからです。

学習時期に応じて、リーディングの学習から徐々にリスニングに比重をシフトするのが理想です。

日本人はリーディングができるというのは思い込み

よく「日本人は単語や文法の知識はあって読むのは得意だけど、話したり聞いたりするのが苦手」と言われますが、それは本当でしょうか?

TOEICが2016年に発表したデータによると、日本人受験者の平均点は516点で48カ国中41位。その内訳を見るとリスニング288点(全体42位)、リーディング228点(全体42位)と、順位は同じで点数はリスニングの方が多く取れているのです。

つまり日本人はリスニングよりもリーディングの方が得意ということはなく、実はどっちも苦手というのが分かっています。

ですからTOEICはリスニングが重要だと考えるのではなく、まずはしっかりリーディングで英語力の基礎を養うことが必要になるのです。

リーディングは問題を解くよりも、文章理解に専念する

TOEICは解くコツというのが明確に存在しますが、それはこれから何十周とテキストを繰り返していくうちに嫌でも身につきますし、細かいテクニックについては別途記事でまとめて紹介する予定です。

それよりも学習において重要なのは、リーディングセクションならば文章を一文一文正確に理解することです。

難関大学の英語試験では高度な読解力が問われるものがありますが、TOEICはセンター試験のように幅広い層が受験するため、難解な文章は基本的には出題されません。登場するフレーズをしっかりと覚えていれば文章も理解できますし、精読がしっかりこなせれば、文章全体を読むスピードも確実に上がってきます。

これをやらずに推論でゴリゴリ読もうとしても肝心のベースとなる知識が増えませんし、ところどころ詰まってしまうので本番で時間が足りなくなる原因となります。

ですから分からないフレーズにぶつかるたびに解答を見て、分からないまま最後まで進めるのではなくそこで一旦意味を確認して、解答冊子にマークを引く。これを繰り返して文章を最後まで読んだら問題文に取り掛かり、問題文や選択肢で分からないところがあれば、同じく解答冊子で意味を確認してマークを引きます。

TOEICの頻出フレーズは文章だけでなく、問題文や選択肢にも含まれています。不正解の選択肢でも次回は正解になるかもしれませんので、その意味が分からなければ必ずマークを引いて復習しましょう。

この方式で公式問題集をまず4冊とも1周回します。1周目には新出フレーズが多く登場するので、4冊こなすのに長時間かかりますが、これは何度も回すほど記憶が定着して所要時間も短くなっていきます。

問題を解くのに専念するのは、まずは3周ほど回してほとんど全ての単語や文法を覚えてからで構いません。そして記憶が定着していないフレーズを発見したら何度も繰り返し復習します。

では具体的に何周すれば良いのかということですが、900点以上を目指すのであれば10周くらいは回しておきたいところです。こんなにやるのかと思われるかもしれませんが、逆にほとんどの人は1回か2回解いただけで他の教材に移ってくれるので、公式問題集をこれだけこなしたことはアドバンテージになるのです。

もちろんその前に完璧に文章を理解できる状態になっていれば、公式問題集の学習を終えても構いません。記憶が定着するまで何度も繰り返し行うというスタンスでこなします。

リスニングは「スタディサプリENGLISH」がオススメ

それではリスニングセクションの学習に移ります。

TOEICのリスニングはネイティブのスピードよりも遅いのですが、それでも普段英語を聞いていない日本人にとってはスピードが早く、長文になるとほとんど右から左に聞き流すような状況になるかもしれません。

リスニング学習において何を話しているのか分からないものを聞き流しているのはとても効率が悪いので、聞き取れない方は最初は解答冊子を見て、正解を見ながら音声をじっくり聞くようにして下さい。

ディクテーションやシャドーイングは公式問題集では行わなくても大丈夫です。まずは解答冊子を見て音声を聞き、ここで分からないフレーズが出たら、これまでと同じようにマーカーを引いてあとで復習します。

そうしたら次は解答冊子を見ないでもう一度音声を聞いてみましょう。ここで音声の意味が分かれば次の問題に移る、ということを繰り返し行い、公式問題集4冊をこの調子で進めていきます。

4冊を終えて、2周目に入ったら今度は解答冊子を見ないで音声を聞いてみて、理解できれば問題を解きます。まだこの段階で理解できなければ1周目と同様に解答を見て、それから再び音声だけ聞いてみましょう。

リスニングに関してはリーディングほど何度も繰り返し行う必要はありません。最低限のリスニング力と、頻出フレーズの暗記がメインで、本格的なトレーニングは「スタディサプリENGLISH」で行うのが効果的だからです。

スタディサプリENGLISHとは、大学受験での定番アプリとなっている「スタディサプリ」の英語版で、日常会話版とTOEIC版がそれぞれ提供されています。スマホアプリやPCブラウザから利用できるのですが、これが本当によく作られています。

TOEIC版は本番と同じ形式でリスニング問題が解けるのですが、素晴らしいのはディクテーションやシャドーイングを座学よりも効率的に行えることです。

ディクテーションとはリスニングしたものを文字に起こす作業、シャドーイングとはリスニングから少し遅れて同じフレーズを口にすることです。この2つが効果的なトレーニングとして広く活用されていますが、スタディサプリにはそのための専用メニューが用意されています。

ただディクテーションを座学で行う場合、文字起こしする作業や答え合わせに時間がかかってしまいますが、特にPCからスタディサプリを使えばタイピングで素早く入力できますし、こちらはスマホも同じですがリアルタイムに答え合わせが行われるので、紙で行うよりかなりの時間短縮になります。

またシャドーイングは慣れていないとほとんど満足にこなせませんが、スタディサプリでは一文ずつ区切られているので、最初から全て巻き戻す必要がなく、一文ずつ何度も繰り返しトライできるので、こちらも随分な時間短縮効果があります。

暗記作業についてはどうしてもスマホやPCで代用することはできませんが、リスニングについては座学と同じクオリティで学習できますし、スタディサプリの機能を使えば大幅に時間短縮できるので使わない手はありません。

またリスニングでは音が途中で脱落する「リンキング」に苦しめられる人が多いですが、スタディサプリではリンキングのみに特化したトレーニングも可能であったりと、リスニング能力の底上げに関してはこれを超えるものはないのではとも思わされます。

無料体験期間もありますから、TOEICで高得点を狙う方にはぜひ有効活用してほしいです。

ここまでのおさらい

さてここまで説明してきたことをおさらいしましょう。

  • 「DUO3.0」と「金のフレーズ」の単語を全て暗記する
  • 公式問題集4冊に掲載されている、覚えるべきフレーズを全て暗記する
  • リーディングセクションは10周を目安に繰り返し行い、全ての文章の意味を理解できるようにする
  • リスニングはまず解答を見ながら音声を聞き、解答を見なくても理解できるまで繰り返す
  • 問題演習はスタディサプリENGLISHを使って行い、ディクテーションやシャドーイングのトレーニングを行う

この5つの学習をこなし、公式問題集に出てくるリスニング、リーディングともに完璧に意味理解ができるようになっていれば、この時点で既に900点以上の高得点を取れるだけの実力が身についています。

たったこれだけで良いの?と思われるかもしれませんが、多くの受験者は単語帳や公式問題集を10周も繰り返し行っておらず、これだけの「TOEIC対策」を入念に行えば自ずと得点上位者に位置しているでしょう。

もちろん言うは易く行うは難しで、これを毎日時間をかけて繰り返すのは特にフルタイムワーカーの方にとってはモチベーション維持という点でも難しいかもしれません。

それでもTOEICで高得点を取ることで得られるステータスは(日本においては)大きいものですし、今後ライティングやスピーキングの学習を行う上で必要な知識は一通り揃っているはずです。

もし皆さんの現在の目的がTOEICで高得点を取ることであれば、「TOEIC対策」を徹底的に行うことが間違いなく近道になりますし、そのために必要なことをここまで紹介してきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

そして前半で説明したように、TOEICで高得点を取ったからといって英語が使えるようになるわけではありません。長期的には皆さん自身が英語を使って実現したいことに向けて取り組んでもらえればと思っています。

それでは最後にこれまで紹介した本とサービスを改めて掲載しておきます。最短で高得点を取るためにも、最低でも公式問題集は全て購入して下さい。