どうも、ゴトーだ。
俺は三度の飯より音楽が好きでな。
音楽配信サービスは毎日のように利用している。
さて今回は音楽配信サービスの中でも世界最大規模のSpotifyについて紹介したい。
無料プランでも曲をフルに聴けるのが特徴のサービスだ。
Spotifyとは?
(※ちなみに最初に断っておくと、筆者はAWAというアプリを普段利用しています)
Spotifyとは世界で1億人以上のユーザーを抱える、音楽配信サービスの中でも最大手のサービスだ。
ちなみに読み方は「スポティファイ」となっている。
Spotifyのようなサービスのことを「サブスクリプション型の音楽ストリーミングサービス」と呼ぶが、Spotifyはそのビジネルモデルを取った先駆けでもある。
サブスクリプション型とは?
サブスクリプション(subscription)とは「購読」という意味で、例えば月額料金いくらという費用を支払うことで、提供されているコンテンツが利用し放題のビジネスモデルのこと。
これは音楽配信に限らず、HuluやNetflixといった動画配信にも同じことが言える。
これまで音楽市場は「CD販売→CDレンタル→ダウンロード」という経路を辿っていたが、それらはどれも都度料金を支払う仕組みだった。
サブスクリプション型は定額料金を支払うことで、1曲聞いても100曲聞いても同じ値段で聴き放題なので、ユーザーは月額料金以外を気にせず、ふんだんに曲を聞くことができるのが利点。
またこのモデルはインターネットサービスとの相性が良く、ユーザーがよく聴く曲の傾向を収集して、サービス側がユーザーに合ったおすすめの曲を提示することも大きな特徴。
これによってユーザーの好みに合った知らない曲に出会えたり、事前にプレイリストを作成する必要なく、サービス側が提示してくれるプレイリストを流しっぱなしにすることもできる。
Spotifyの開始と日本上陸まで
(出典: http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1609/29/news095.html)
日本で音楽配信サービスが流行り始めたのは2015年からのことで、その年にAWA、LINE MUSIC、Apple Musicといった主要サービスが次々に始まったことがキッカケとなっている。
Spotifyが始まったのはそれよりもずっと前で、2008年にヨーロッパでサービスを開始している。
その後、1年半で800万人を超えるユーザーを獲得し、アメリカやロシア、ドイツ、フランスなど先進各国に広めていった。
アジア圏ではそれほど積極的ではなかったが、2013年に日本法人が設立された辺りから、日本でもそろそろ始まるのでは?と噂されるようになる。
ただしそこからしばらく日本向けに始まることはなく、主要な音楽配信アプリが出揃ってから1年以上経過した2016年11月から一般公開された。
そのため世界では最大手ながら、日本ではかなり後発のサービスとなっており、それほど日本でのシェアは高くないと思われる。
Spotifyのユーザー数
Spotifyは正確なユーザー数を公開していないが、2016年9月時点で月間アクティブユーザー数(月に1度以上使う人の数)が1億人を超えており、そのうち有料会員数が4000万人を超えているとのこと。
日本のAWAやLINE MUSICはダウンロード数こそ伸びているものの、有料会員の獲得に苦労していると言われているのを考えると、驚異的な有料会員率と言える。
また音楽ストリーミング市場が急激に伸びていることもあって、毎月180万人以上のユーザーが増えており、今後もユーザー数は右肩上がりに伸びることが予想される。
業界2位のApple Muiscの有料会員数が2016年12月時点で2000万人なので、Spotifyが依然として業界トップを走っている事がわかる。
主要サービスとの比較
Spotifyは音楽ストリーミングサービスの先駆けではあるが、日本では後発となってしまったので、他のサービスよりもユーザーにとって魅力的だと感じてもらう必要がある。
主要サービスとして、Apple Music、Google Play Music、AWA、LINE MUSICの4つと比較したサービス内容は以下の通り。
サービス | Spotify | Apple Music | Google Play Music | AWA | LINE MUSIC |
---|---|---|---|---|---|
楽曲数 | 4000万曲以上 | 数百万曲 | 4000万曲以上 | 3000万曲以上 | 1800万曲以上 |
歌詞機能 | ◯ | △ | ✕ | ◯ | ◯ |
ハイライト再生 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ | ✕ |
PCアプリ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ✕ |
公開プレイリスト | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ |
月額料金 | 980円 | 980円 | 980円 | 960円 | 960円 |
無料体験 | 7日間(30日間) | 3ヶ月 | 3ヶ月100円 | 30日 | 1ヶ月 |
これだけ見るとAWAが最も優れていて、Apple Musicが最も劣っているように感じられるかもしれないが、あくまでカタログスペックなので参考程度に捉えてもらえるとありがたい。
Spotifyの特徴
無料でも時間制限無く使える
Spotifyの最大の長所としては、無料会員でも時間制限無く使えることだろう。
他のサービスだと一切聞けなかったり、イントロ部分しか聞けなかったりするのに対して、Spotifyでは様々な制限こそあるものの、曲をフルに聞けて、かつ(スマホでは)時間制限無く利用できる。
無料会員と有料会員の機能の違いについては、大分長くなってしまうので、次以降の項目で詳細に説明している。
楽曲数が最大の4000万曲以上
楽曲数はこの記事を書いている時点では4000万曲を揃えており、これは競合サービスと比較しても最大の数字。
ただし邦楽数が楽曲数に比例して多いわけではなく、例えばAKB48やその系列グループ、西野カナといった人気アーティストの曲が全く提供されていなかったりと、邦楽は全体的に弱い印象を受ける。
メジャーな邦楽アーティストの楽曲数の比較は以下のページに詳しい。
歌詞機能に対応
Spotifyは日本上陸に向けて、他の国々に先駆けて歌詞機能を導入している。
もともとAWAやLINE MUSICのような国内アプリの強みだったが、Spotifyもそれを揃えたことは話題となった。
また現在歌っている箇所の歌詞がフォーカスされる仕組みになっているのも地味にありがたい。(AWAは対応しているが、LINE MUSICは非対応)
ちなみに歌詞は全ての曲に対応しているわけではなく、またアプリによって対応しているものとしていないものがまちまちだったりする。
PC版のアプリが非常に使いやすい
PC専用アプリを提供していないサービスもあり、また提供している中でもSpotifyは最もアプリが使いやすくなっている。
AWAのアプリは動作が重たかったり、スマホよりも所々使い勝手が悪かったりするのだが、Spotifyは当初PCアプリから始まっていただけにかなりクオリティが高い。
またPCに保存されているiTunes用の曲やプレイリストも再生できるので、これまでiTunesを利用していたユーザーも問題なく移行できるようになっている。
PC作業中に音楽を聞きたいという人にとっては非常にありがたいだろう。
スマホとPCの同期も簡単
スマホとPCを同じWi-Fiに接続していると、お互いの端末での同期を行える。
具体的にどういうことかというと、スマホからPCアプリに曲を流したり、反対にPCアプリからスマホに流したりするということ。
ただし一つのアカウントで二つの端末を再生することはできず、どちらか一つに同期先を指定する必要がある。
無料版と有料版の違い
Spotifyには無料の「フリープラン」と月額980円の「プレミアムプラン」の二つのサービスがある。
通常は無料プランだとほとんど利用できなくなることが多いが、Spotifyは無料プランでもいくつかの制限があるものの、曲をフルに聴けるのが特徴だ。
ただしその制限はスマホ版とPC版で異なっていることもあり、ややこしいので一つずつ紹介していきたい。
無料体験期間がスマホとPCで異なる
これは無料版と有料版の違いではないのだが、スマホとPCの違いという点から紹介させてもらった。
PC版というよりブラウザからプレミアムプランにすると30日間無料体験ができるのだが、スマホアプリからだと7日間の無料体験となっている。
(ブラウザ経由ならどの端末からでも可能なので、スマホでもアプリではなくブラウザ経由なら30日間体験にできる)
ただしクレジットカードの登録が必要かどうか、期間終了後に自動課金されるかが異なっており、かなり混乱しやすい仕組みになっている。
– | ブラウザ経由 | アプリ経由 |
---|---|---|
体験期間 | 30日 | 7日 |
自動課金 | される | されない |
クレジット登録 | 必要 | 不必要 |
アプリ経由だとクレジット登録が不要なので、クレジットを持っていない人はアプリから無料体験するようにしよう。
体験後、即解約しても問題なし
ちなみにプレミアムプランの体験をスタートした直後にすぐ解約しても、残り30日間はプレミアムプランのままでいられる。
もしも30日間だけ試したくて、その先はわからないけど一旦解約しておきたい、という人は体験後に即解約してしまったほうが良いかもしれない。
スマホアプリではプレイリストが自動シャッフル

スマホアプリでプレイリストを開くと、このように「シャッフルプレイ」というメニューがあり、このボタンを起点にしないとプレイリストを再生できないので、好きな順で曲を聞けないようになっている。
好きな時に好きな曲が聞けないというだけでもしんどいのだが、それならスキップして目当ての曲まで飛ばそう、と思っても実はスキップ機能にも回数制限がある。
明確に何回スキップすると使えなくなる、という表示はないのだが、割りと早い段階でスキップが使えなくなるので、滅多にスキップ出来ないと思った方が良い。
フリープランで最も辛いところではあるが、普通に曲が聞けるだけでの他のサービスと比べればかなりありがたいので我慢するしかない。
ちなみにPC、タブレット版ではこの制限がない代わりに、以下で説明する時間制限がある。
PC、タブレット版では30日間で15時間の時間制限
PC版ではスマホアプリと違ってプレイリストを好きな順に、かつスキップもし放題で聞けるのだが、その代わり30日間で15時間という時間制限がある。
他のメディアだと15時間が過ぎたらスキップができなくなると書かれているものもあるが、実際には全ての機能が使えないので注意。
もっとも1日30分程度しか音楽を聞かないのであればPC版のフリープランが一番オトクではある。
広告が入る
これは無料プランとしてはありがちなものだが、数曲再生していると曲と曲の間に音声の広告が流れてくる。
YouTubeの動画広告のように途中に入ることはなく、終了した時点で入るので、ラジオに近い感覚でさほど気にはならない。
ちなみにスマホアプリでは動画広告を視聴すると、30分間広告なしで視聴することができる。
「おすすめの曲」が入る
広告よりも厄介なのが、「おすすめの曲」が挿入されることだ。
プレイリストを聞いていると、途中でSpotifyがオススメする関係ない曲が入ってきてしまい、一旦プレイリストを抜けても、またそのプレイリストを再生した時に、前と同じ「おすすめの曲」が再生される。
さらに上で紹介したようにスキップできる回数にも制限があり、さらに連続して挿入されることが多いので、スキップしようとしてもすぐに上限に達してしまうので、Spotifyをフリープランで長時間使っていたら、この「おすすめの曲」に悩まされる人はかなり多いだろう。
オフライン再生ができない
Spotifyのプレミアムプランを含めて主要な音楽配信サービスは、携帯回線での通信量削減のために、曲をあらかじめダウンロードしておいてオフラインで再生することができるが、フリープランではこの機能を使うことができない。
Wi-Fiが使えない外出先で頻繁に利用する場合は、通信量に注意する必要がある。
最高音質で聞けない
Spotifyの音質は以下の中から選択できるが、フリープランでは最高音質で再生することができない。
音質 | 容量 |
---|---|
標準音質 | 約96kbit/秒 |
高音質 | 約160kbit/秒 |
最高音質 | 約320kbit/秒 |
総評
一つ一つ挙げていくと、無料版全然使えないじゃん、という印象になりがちなので弁解しておくと、そもそも無料版で曲をフルに聴けるのはSpotifyだけなので、他のサービスに比べて劣っているどころかむしろ優れているという前提は改めて伝えておきたい。
他のサービスでいうとAWAが30日間で20時間、広告なしで曲をハイライト再生で視聴できるが、その他はほとんど満足に使用することができない。
音楽ストリーミングサービスは1曲再生されるごとに、アーティストにいくら支払うという契約になっているので、無料会員に全てを開放させられないという事情がある。
(余談だがSpotifyはアーティストに支払う料金が安いということで、問題視されたこともあった)
こんな人におすすめ
大まかにではあるが、こんな人はSpotifyを使うと良いかもしれないという例を紹介。
- 多少厄介なことがあっても無料で聴きたい人
- 洋楽をたくさん聴きたい人(楽曲数が多いので)
- PCで良く聞く人
- 黒いデザインが好きな人
まとめ
音楽配信サービスは他のアプリと比べて、利用時間が長くなる傾向にあるので、カタログスペックだけではなく、実際に色んなサービスを一通り試してみて、直感的にでも良いので自分にあったものを使ってみることをオススメしたい。
特にUI部分などはカタログスペックだけでは測れないので、機能が良いと思って契約したものの使いづらかったら本末転倒になってしまう。
幸いほとんどのサービスは無料体験期間を置いているので、まずは気軽に試してもらえれば幸いだ。
(Google Play Musicのみ3ヶ月100円となっている)

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