どうも、ゴトーだ。
俺は三度の飯よりテニスが好きでな。
グランドスラムのシーズンになると睡眠時間が削られて大変な思いをしてきたものだ。
ところで今まさにATPワールドツアーファイナルが行われている。
初戦は錦織が強敵のワウリンカを下したが、第2戦は最大の強敵であるアンディ・マレーが相手だ。
この試合の見所について紹介していきたい。
ATPツアーファイナル2016をおさらい
ATPレースにおいて上位8人のみが出場できるのが、今行われているATPファイナル2016だ。
ランク的にはグランドスラム以下、マスターズ以上で、2番目にグレードが高い大会となっている。
グランドスラムとは違って室内で行われ、まるで格闘技の大会のような演出が見られる。
ATPファイナルは2つのグループに分かれており、それぞれ以下のメンバーで構成されている。
グループA
- アンディ・マレー (世界ランキング1位)
- スタン・ワウリンカ (世界ランキング3位)
- 錦織 圭 (世界ランキング5位)
- マリン・チリッチ (世界ランキング7位)
グループB
- ノバク・ジョコビッチ (世界ランキング2位)
- ミオシュ・ラオニッチ (世界ランキング4位)
- ガエル・モンフィス (世界ランキング6位)
- ドミニク・ティエム (世界ランキング8位)
世界ランキングを見ても分かる通り、錦織が入っているグループAの方がやや厳しいメンバーとなっている。
日程的にはグループAが先を思いきや、なぜかグループBの試合が1日早く行われている。
それぞれのグループにおいて、全ての選手と1回ずつ試合を行い、2位までの選手が決勝トーナメントに進出する。
ちなみにATPファイナルは2012年からジョコビッチが4連覇中と恐ろしい強さを誇っている。
グループBの状況
グループBは既に第2戦まで終了していて、大勢は決まりつつある。
まずはジョコビッチはラオニッチ、ティエムに勝利して、最速で決勝トーナメント進出を決めた。
ただ内容的にはこれまでのような圧倒的な強さはなくて、シーズン後半以降の低調をまだ少し引きずっているように見えた。
そしてモンフィスは早々に2連敗して敗退が決まっている。
ティエムとの試合は持ち前の豆腐メンタルによって自滅で落としてしまった。
ラオニッチとティエムはそれぞれ1勝1敗で、第3戦に直接対決で決勝トーナメント進出を争うことになる。
この試合がグループBで最大の見所だ。
地力ではラオニッチが上回っているから、順当に行けばラオニッチだろう。
- ジョコビッチ…2勝0敗
- ラオニッチ…1勝1敗
- ティエム…1勝1敗
- モンフィス…0勝2敗
錦織のいるグループAは?
錦織がグループAを突破する青写真としては、格下のチリッチには勝利して、まあ世界ランキング1位のマレーに負けるのは仕方ないとして、格上のワウリンカにいかに勝つか、というところだった。
初戦から最も重要なワウリンカ戦が来てしまったが、錦織の動きはキレキレで、逆にワウリンカがミスを連発するダメリンカだったので、何か普通に錦織が圧勝して良い感じに進めている。
マレーとチリッチの試合も順当にマレーが勝っている。
チリッチは良い時は手がつけられないから、確変してくれれば良かったのだがまあこれは仕方ない。
そして、第2戦で錦織はマレーと対戦することになる。
マレーは現在世界ランキング1位の選手で、地味ながらやたらと強い選手なので、ここで勝てば100%確定ではないが、まあ98%ほどは決勝トーナメント進出確定といってもいい状況になる。
錦織 vs マレーの見立て
今でこそアンディ・マレーといえば最強レベルの選手という認識があるが、これまでの扱いは割りとネタキャラだった。
というのもBIG4の中では実績が最も少なく、またプレースタイルも地味なことで「リアル最弱の四天王」的なポジションだったからだ。
マレー「グアアアア」(死亡)
(部屋の中)
ジョコビッチ「マレーがやられたようだな…」
ナダル「フフフ…奴は四天王の中でも最弱…」
フェデラー「人間如きにやられるとは四天王のツラ汚しよ…」
といった具合だったのだが、ナダルやフェデラーの全盛期が過ぎてきて、逆にマレーが強くなってきたことで、もはやこの見立ては通用しない。
ちなみにマレーはゲームのやりすぎで彼女に振られたり、2014年のATPファイナルでは決勝でジョコビッチと対戦予定の選手が棄権したことで、急遽マレーとのエキシビジョンが決まったのだが、この時に自宅でマリオカートを遊んでいたりと、やっぱりネタキャラっぽいところは変わっていない。
対する錦織も負けじとゲーム好きで、PS VITAを風呂に落として故障したときにはショックでブログで報告していたりと負けてはいない。(何の勝負だよ…)
過去の対戦成績
直近の戦績が載っているサイトが見つからなかったので、自分で補完したところ、戦績は錦織にとっては2勝7敗でマレーを苦手としていることがわかった。
2016年の試合で印象的だったのはリオオリンピックの準決勝と全米オープンの準々決勝だ。
リオオリンピックでは2連覇を目指すマレーに全く歯が立たずに敗れている。錦織もナダルを破って銅メダルを獲得しているくらいだから調子は悪くなかったのだが。
全米では優勝候補のマレーを覚醒した錦織が追い詰めて今度は勝利している。ただしその一戦で疲労しきった影響で、準決勝でワウリンカに敗れるという湘北vs山王的な展開となった。
まあ要約すると地力ではまだまだマレーが強いが、錦織はワウリンカ戦を見てもコンディションは良いし、実力を発揮できれば勝つ可能性はあるといったところか。
現地でのオッズ
イギリスといえばマスコミでたびたび「ブックメーカー」のオッズが使われている。
向こうではスポーツも合法的にギャンブルの対象とすることができて、それなりに注目の試合に関しては賭けの対象となっている。
ちなみにサッカーで岡崎が所属するレスターが優勝したときのオッズが「ネッシーの発見よりも低い」「エルビス・プレスリー生存よりも低い」とされていたのも、このブックメーカー社によるもの。
レスターが優勝した倍率が高すぎて、何でもブックメーカーは大損をしたらしい。(オッズって必ず胴元が儲かるようにできていると思いきやそうでもないんだな。)
本題に戻ってブックメーカーのオッズによると錦織の倍率が3.6倍、マレーの倍率が1.28倍となっている。
これだけ見るとかなり厳しい試合になるが、マレーは地元イギリスの選手だからちょっと贔屓されているようにも感じる。
ただ錦織が低く見られているわけではなく、優勝オッズは全体で3番目らしい。
もっとも2014年の全米準優勝以来、錦織はいつか優勝するはずだ…とずっと言われていて、グランドスラムでも上位の人気になっていることが多い気がする。
テレビ放映
錦織vsマレーの1戦はNHK BS1にて11月16日(水) 22時55分から放映される。
WOWOW契約者以外でも見られるのは非常にありがたいな。
この試合に勝てば優勝する可能性も現実味を帯びてくるので、ぜひとも番狂わせを演じて欲しい。
逆に負ければ、予選ラウンドを通過できても2位通過となり、ジョコビッチと当たる可能性が高くなり、2014年と同様ベスト4止まりか…という空気になってしまうので、負けてもいいやではなくガチで勝って欲しいところ。
もちろんゴトーもテレビの前から錦織を応援する予定だ。
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