どうも、ゴトーだ。

俺は三度の飯よりテニスが好きでな。
2017年始めのグランドスラムである全豪オープンテニスにも注目している。
今回は錦織圭の全豪オープンテニスに絞って紹介していきたい。
全豪オープンとは?

全豪オープンとは毎年1月後半に行われるグランドスラムの大会で、オーストラリアのメルボルンで行われる。
1月の大会だから寒いのではないかと思うかもしれないが、南半球なので真逆でむしろ猛暑対策が必要になっている。
そのため全豪オープンでは「エクストリーム・ヒート・ポリシー」という熱中症対策のルールが導入されており、気温が35度を超えるか、湿球黒球温度が28度を上回ると審判が試合開始時間を遅らせることができる。また試合が行われる会場には開閉式の屋根がつけられており、屋根を閉めて空調を効かせてから試合開始となる。
全豪オープンが初めて行われたのは1905年のこと。当時は「オーストラレージアン・テニス選手権」という名称だった。
その後1927年に大会名を「オーストラリア選手権」に変更し、1969年にオープン大会となり、現在の「全豪オープン」に名称が変更されている。
現在の開催地であるメルボンは1972年からのことで、それ以前はシドニー、アデレード、ブリスベン、パースといった他の都市で開催されていた。
全豪オープンと言えばハードコートというイメージがあるが、それもメルボルンに変更されてからのことで、それ以前はグラスコートだった。
観客動員数が多いことでも知られており、2015年には70万人以上を動員。
これはグランドスラム大会でも全米オープンに次ぐ集客数となっている。
グランドスラムとは?
そもそもグランドスラムとは何か、という人がいるかもしれない。
テニスのツアー大会にはグレードが付けられていて、グランドスラムは最もグレードの高い4つの大会を意味している。
日程 | 大会名 | 開催地 |
---|---|---|
1月 | 全豪オープン | オーストラリア |
5月 | 全仏オープン | フランス |
6月 | ウィンブルドン選手権 | イギリス |
9月 | 全米オープン | アメリカ |
これらの大会は、あまりテニスに詳しくない人でも聞き覚えのある方は多いのでは?
男子テニスのワールドツアー大会におけるグレードは上からこのようになっている。
カテゴリ | 大会数 |
---|---|
グランドスラム | 4 |
ワールドツアーファイナル | 1 |
マスターズ1000 | 9 |
ATP500シリーズ | 13 |
ATP250シリーズ | 39 |
上から順にグレードの高い大会となっていて、そこで好成績を収めたり優勝することで多額の賞金を手にしたり、世界ランキングの元となるポイントをたくさん稼ぐことができる。
ちなみに錦織が優勝したことがあるのは、意外にもATP500シリーズまでで、マスターズより上で優勝したことはない。
マスターズでは3度の準優勝、ワールドツアーファイナルではベスト4、グランドスラムでは2014年全米オープン準優勝が最高となっている。
これだけ見ると大した事ないのでは?と思われるかもしれないが、実はマスターズで優勝するのとグランドスラムで優勝するのはそれほど難易度に差がなかったりする。
なぜなら前年の世界ランキングが30位以内の選手はグランドスラム全てと、マスターズ9大会のうち8大会に出場が義務付けられていて、マスターズ以上の大会で優勝するには結局はトップ選手を何人も倒さなければならないからだ。
実際にワウリンカやチリッチといった選手が初めてグランドスラムを制覇した時にはマスターズを優勝したことはなかった。
なので錦織がグランドスラム制覇から遠い存在というわけではなく、むしろBIG4以降の世代では紛れもなくトップ選手の一人であり、2014年に全米オープン準優勝してからはグランドスラムで何度も優勝候補に挙げられている。
2017年こそ日本人初のグランドスラム制覇に期待がかかっており、全豪オープンもやはり注目すべき大会だ。
優勝賞金
テニスは年々賞金額が増えているのだが、全豪オープンも2017年にさらに賞金が増額されている。
賞金総額は5000万豪ドル(約42億円)で、男子女子ともにシングルス優勝者は370万豪ドル(約3億1000万円)を手にすることができる。
これは昨年に比べて約14%の増額となっている。
また本戦に出場した選手は、1回戦で敗退しても5万豪ドル(約420万円)がもらえるので、参加するだけでも金銭的な見返りがある。
ちなみに全米オープンが最も賞金が高くて、総額4630万ドル(約54億円)、優勝賞金は350万ドル(約4億1000万円)となっている。
開催日程
2017年の全豪オープンは「2017年1月16日(月)~1月29(日)」にかけて開催される。
オーストラリアと日本の時差は2時間だけなので、夜更かししなくても良いのがありがたい。
(オーストラリア時間が10時の時に日本が8時になる)
男子シングルスの日程は以下の通り。
1回戦 | 1月16日 – 17日 |
2回戦 | 1月18日 – 19日 |
3回戦 | 1月20日 – 21日 |
4回戦 | 1月22日 – 23日 |
準々決勝 | 1月24日 – 25日 |
準決勝 | 1月26日 – 27日 |
決勝 | 1月29日 日本時間17:00 |
全豪オープンの視聴方法
全豪オープンは例年WOWOWとNHKで放送されていたが、今年はスポナビライブでの放送も決定した。
スポナビライブ

スポナビライブは2016年に開始したばかりのスポーツ動画配信サービスのこと。
テレビではなく、インターネットで見るのが特徴で、ソフトバンクとヤフーが多額の投資をしており、WOWOWやスカパーから乗り換える人も増えている。
これまでグランドスラムはWOWOWしか放送していなかったが、全豪オープンはスポナビライブでの放送が決まっている。
さらにWOWOWでは放送しないマスターズ大会も全試合放送したりと、テニス中継は最も充実しているのが特徴。
1月11日~14日の予選と、16日~19日の1回戦、2回戦の無料放送も決まっているので、ぜひチェックしてみて欲しい。
なお1ヶ月の無料体験ができるほか、無料放送の視聴には登録の必要はなく、スマホアプリやPCブラウザが開ける環境ならば誰でも視聴できるのも良い。
WOWOW

今回から新たにスポナビライブが加わったが、これまでのグランドスラムの放送といえばWOWOWだった。
もちろんWOWOWも全ての日程での放送を行い、初日の16日の大会は無料で放送されるので、BS放送が映る環境ならば誰でも視聴することができる。
ただし、スポナビライブがそれ以上の無料放送枠を立てて参入してきているので、既存の客はともかく、無料枠で見る人はかなりスポナビライブに流れそうだ。
とはいえテレビの安定した電波で、高画質で見たいという人はWOWOWの方が良いだろう。
NHK
NHKでは1回戦のみ生中継で、それ以降は深夜の録画中継となっている。
放送日程は以下の通り。
日程 | 試合 | 時間帯 |
---|---|---|
1月17日 | 1回戦 | 0:10:~2:10 |
1月18日 | 1回戦 | 0:10:~2:10 |
1月19日 | 2回戦 | 0:10:~2:10 |
1月20日 | 2回戦 | 0:10:~2:10 |
1月21日 | 3回戦 | 0:10:~2:10 |
1月22日 | 3回戦 | 0:05:~2:10 |
1月23日 | 4回戦 | 0:10:~2:10 |
1月24日 | 4回戦 | 0:10:~2:10 |
1月25日 | 準々決勝 | 0:10:~2:10 |
1月26日 | 準々決勝 | 0:10:~2:10 |
1月28日 | 準決勝 | 0:10:~2:10 |
1月30日 | 決勝 | 0:10:~2:10 |
ここまでのハイライト

初日から第5シードの錦織、第4シードのワウリンカがフルセットまでもつれ、波乱が起こりそうな大会となった。
そしていよいよ4日目の2回戦では前回大会の王者で、第2シードのジョコビッチが、世界ランク117位のイストミンに敗れるまさかの展開に!
それに留まらず、7日目の4回戦、錦織の前に行われた試合では、第1シードのマレーまで世界ランク50位のズベレフに敗れてしまう。
第1、第2シードが揃って早期敗退したことで、錦織に優勝の芽も出てきたが、怪我から復調してきたフェデラーと第5セットまでもつれる接戦の末に惜敗。
4回戦とは思えないほどハイレベルで盛り上がった試合だったが、錦織のグランドスラム制覇の夢は潰えた。
ジョコビッチ、マレーと現在トップを走る選手が早期敗退した一方で、かつてのビッグネームであるナダルとフェデラーの躍進が目立っている。
フェデラーはワウリンカとのスイス頂上決戦を制し、一足早く決勝進出を決め、
ナダルはラオニッチやディミトロフを破ってフェデラーの待つ決勝へ駒を進めている。
29日に行われる決勝では、「フェデラー vs ナダル」という歴史的な対戦カードに決定。
一時代を築いた両者による、おそらく最後の四大大会決勝での試合ということで目が離せない。
錦織の試合
ドロー
全豪オープンのドロー(トーナメント表)が決定し、錦織は第5シードとなった。
シード順位こそ高いものの、4回戦でフェデラー、準々決勝でマレーと当たる可能性が高い、「死のブロック」に入ってしまった。
通算戦績はフェデラーとは2勝4敗、マレーとは2勝8敗と両者ともに負け越しているだけに厳しい戦いが予想される。
ちなみに世界ランキング通りに順当に勝ち進むと以下のような対戦相手となる。
4回戦 | ロジャーフェデラー(第17シード) or トーマス・ベルディヒ(第10シード) |
準々決勝 | アンディ・マレー (第1シード) |
準決勝 | スタン・ワウリンカ (第3シード) |
決勝 | ノバク・ジョコビッチ (第2シード) |
1回戦 – 16日(月) 09:00~
1回戦の相手は世界ランキング48位でロシアのA・クズネツォフ。
通算対戦成績は2勝1敗で、これまでも簡単に勝たせてはくれない相手だったが、今回はいつにも増して苦戦を強いられる。
第1セット、第4セットを落とす厳しい展開の末に3-2で辛くも勝利。
1回戦から総力戦で、今後のトーナメントの体力に不安が残る立ち上がりとなった。
2回戦 – 18日(水) 09:00~
2回戦の相手は世界ランキング72位でフランスのJ・シャーディ。
接戦となった1回戦とは違い、こちらは「6-3、6-4、6-3」で錦織のストレート勝ちとなった。
第1セットはブレイクを重ねて順当に取ったものの、第2セットはいきなりブレイクを許すしてしまう。しかしストロークで優位に立ったこともあって、ブレイクバックを重ねてこのセットをものにする。
第3セットもいきなりブレイクを許しながら、地力の差がが出てきたことで、順調に勝利を収めることができた。
比較的体力を温存した形で2回戦を突破することができたので、3回戦に良い形で臨めそうだ。
3回戦 – 20日(金) 17:00~
3回戦の相手は世界ランキング121位のルカシュ・ラツコ。
ランキングこそ低いものの、番狂わせを演じて勝ち上がってきたラツコだったが、やはりこの試合は錦織の地力が上回り、「6-4、6-4、6-4」のストレートで勝ちとなった。
当初はラツコの緩急を付けた球にタイミングを狂わされることもあったが、それに対応するとストロークの差でポイントを重ね、ブレークに成功して第1セットを奪取。
第2セット開始前に雨天による中断があったものの、それで集中力を切らすことなく、ラツコを攻め立て、第2・第3セットも連手して見事勝利を収めた。
これで錦織は6年連続6度目のベスト16進出となった。
4回戦 – 22日(日) 17:00~
4回戦の相手は世界ランキング17位のロジャー・フェデラー。
フェデラーといえば17度のグランドスラム制覇、通算302週の世界ランキング1位など、テニス界の歴史に残るレジェンド選手だ。
昨年は2月に膝の手術をしたことで、ランキングこそ落としたが、3回戦は強豪のベルディヒを全く寄せ付けずに勝利している。
試合は第1セットを錦織がタイブレークの末に取るも、徐々にフェデラーのペースになり第2・第3セットを落とす。
第4セットは粘った末に錦織が取ったものの、第5セットはブレークを許して、3時間超の死闘の末にフェデラーが勝利をモノにした。
稀に見ぬ熱戦となったが、錦織は3年連続のベスト8はならなかった。
錦織の過去の成績
錦織の全豪での最高成績は3度に渡るベスト8となっている。
年度 | 成績 |
---|---|
2009年 | 1回戦敗退 |
2010年 | 不参加 |
2011年 | 3回戦 |
2012年 | ベスト8 |
2013年 | 4回戦 |
2014年 | 4回戦 |
2015年 | ベスト8 |
2016年 | ベスト8 |
まとめ
錦織は27歳と、年齢的にもピークを迎えつつあり、一方で圧倒的な強さを誇っていたBIG4にも陰りが見えてきたことから、優勝候補の一人と見られていた。
初戦こそ苦しんだものの、2・3回戦は楽に突破し、4回戦で大一番となるフェデラーと対戦。
決勝戦と見紛うほどハイレベルな試合となったが、フルセットの末に惜しくも敗れ、3年連続ベスト8進出はならなかった。
それでも長らく世界トップの座にいた、フェデラーをあと一歩まで追い詰めた錦織の評価は決して下がっていない。
一方で、今大会は世界ランキング1位、2位のマレー、ジョコビッチが揃って早期敗退となる波乱含みの展開となっている。
2回戦でジョコビッチを破った世界ランキング117位のイストミンは、3回戦でも格上の選手を破っており、どこまで勝ち上がるかが見所でもある。
また錦織を破ったフェデラーは怪我からの完全復調を果たし、優勝候補と目されるまでになった。
テニス界の勢力図が変わりつつあることを象徴する今大会は、錦織が敗れてもまだまだ目が離せない。
スポナビライブの無料体験を使おう
先ほども紹介したようにスポナビライブでは、1月11日~14日の予選と、16日~19日の1回戦、2回戦が無料放送されるほか、1ヶ月間は無料体験できるので料金が発生しない。
大会期間中にこの記事を見ている方で、無料で放送を見たい方はぜひスポナビライブでチェックしてみよう。無料放送ならば会員登録も不要だ。
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