どうも、ゴトーだ。

今回はSONYから販売されている、テレビのネットワークレコーダーである「nasne」について紹介したい。
仕様が少し複雑で、直感的に理解しづらいことが多いので、これからnasneを購入したい方に向けて知っておくべきことを一通りまとめてみた。
- nasneとは?
- torneとは?
- どんなメリットがあるの?
- 録画する番組を流しておく必要がない
- テレビやスマホ、PCから視聴できる
- リモートで番組を録画できる
- アプリの機能が非常に便利
- 補足事項など
- まとめ
nasneとは?

nasneとはSONYから発売されている、ネットワークレコーダー&メディアストレージのこと。
具体的には、PS4やスマホなどを通じてnasneにアクセスしてテレビ番組を録画し、それを様々な端末で視聴するために使用されることが多い。
nasneには地デジ・BS・CSのチューナーと、1TBのHDDが搭載されており、その他ネットワークに接続して、視聴する端末に映像を送信する機能なども含まれる。
価格は「22,000円」と、HDD機能を備えている割にはそこそこ安くなっている。
テレビ番組以外にも、写真や音楽など様々なメディアに対応しているが、テレビ用途での購入がほとんどなので、ここではテレビ番組に絞って紹介していきたい。
nasneは「torne」というアプリを介して操作するのだが、PS3時代にtorneと地デジチューナーがセットで販売されていたこともあり、「torne」と「nasne」を混同されやすく、またデバイスの仕様も直感的に分かりづらいこともあって、敷居が高いのが難点だ。
それでも非常に利便性が高いデバイスなので、機能や仕様を一通り理解して頂き、興味を持つキッカケになればと思っている。

- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2016/12/08
- メディア: Video Game
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torneとは?

torneとは、nasneを視聴するために必要なアプリケーションのこと。
基本的にはnasneに録画したテレビ番組を視聴するには、このtorneを経由する必要がある。
(※例外はあるが、それは後ほど説明している)
録画機器ではない
「torne」が録画機器だと誤解されやすく、2010年にPS3向けに地デジチューナーが付属したtorneが販売されたことが要因だろう。
地デジチューナーの存在感が大きかったことから、こちらがtorneと勘違いされやすいが、torne自体は単なる一つのソフト(アプリケーション)に過ぎない。
nasneはその後に登場した機器で、こちらは地デジチューナーとHDD機能を搭載している。
よってnasneがハード、torneがそれを操るソフトという認識になる。
対象デバイス
torneを利用できる機器は以下のようなものがある。
- iOS端末(iPhone、iPad)
- Android端末
- PlayStation3
- PlayStation4
torneはPlayStation機器がなくても、スマホがあれば利用できるので、実はnasneの視聴についてはPlayStationがなくてもスマホだけで完結する。
しかしちょっとややこしいことに、PlayStationがないとテレビで見られないことが多く、大きなテレビ画面で視聴する分にはPlayStationがあったほうが良い。
ちなみにPlayStationからのテレビ視聴は無料でできるが、スマホ端末からだと600円の有料オプションを購入する必要がある。
ただしダウンロードおよび利用自体は無料で、視聴する時に別途課金することになる。
PCでの視聴
torneの対象機器にPCが含まれていないが、PC向けには「PC TV Plus」という別のアプリがある。
なぜtorneではないのかというと、「PC TV Plus」はnasneだけでなく、ブルーレイレコーダー、ひかりTVにも対応しており、もっと広い用途で利用するものだからだ。
ちなみにこれはWindowsのみ対象でMacでは利用できないので注意。
14日間の体験ができるが、それ以降は3,000円の料金が必要になる。
どんなメリットがあるの?
それでは本題に戻り、nasneについて説明していこう。
単にテレビ番組を録画して視聴するだけなら、外付けHDDを購入してテレビで録画する方が手っ取り早く、nasneが必要ではないと感じるかもしれない。
nasneを利用するメリットとしては以下のようなことが挙げられる。
- 録画する番組を流しておく必要がない
- テレビだけでなく、スマホやPCでも視聴できる
- リモートで番組を録画できる
- アプリの機能が非常に便利
それぞれ具体的にどのようなものか見ていこう。
録画する番組を流しておく必要がない
外付けHDDなどでテレビ番組を録画する場合、そのテレビにチューナーが2つ以上含まれていなければ、裏番組を見たまま録画することはできない。
一方でnasneでテレビを録画すれば、nasne本体にチューナーが含まれているので、テレビはnasneに全く干渉せず、裏番組を見たまま、録画することができる。
もっともこれはブルーレイレコーダーなど、他の録画機器に関しても同じことが言えることではある。
テレビやスマホ、PCから視聴できる
(出典: http://www.jp.playstation.com/nasne/about/)
「torne」というアプリを使用すれば、PlayStationやスマホなどからnasneに録画した映像を視聴することができる。
またPCはtorneではなく「PC TV Plus」を利用することになる。
各デバイスと対応アプリ、料金については以下の通り。
機器 | 視聴デバイス | アプリ | 料金 |
---|---|---|---|
PlayStation3 | テレビ | torne | 無料 |
PlayStation4 | テレビ | torne | 無料 |
iOS端末 | スマホ or タブレット | torne mobile TV SideView |
600円 |
Android端末 | スマホ or タブレット | torne mobile TV SideView nasne ACCESS |
500円 |
どのアプリが良いのか

なぜかtorneの他にも「TV SideView」と「nasne ACCESS」というアプリが乱立していて、どれを使えば良いか分からないという問題がある。
とりあえず用途に合わせて色んな物を出しておけ、という日本の家電業界の悪癖が出ているような気がするが、それぞれどんなものか紹介しよう。
- torneの特徴
- PlayStationと操作性が同じ
- ゲームアプリのようで、ミニゲームなどが楽しめる
- 番組表の操作がとてつもなく軽快
- TV SideViewの特徴
- BRAVIA(ソニーのテレビ)やブルーレイレコーダーにも対応
- テレビ番組を多角的に調べるための便利なアプリ
- キーワードを含む番組を自動検索するなど便利機能もあり
- nasne ACCESSの特徴
- Androidのみの対応
- 古いアプリでほとんど更新されていない
- テレビ番組以外にも音楽や写真にもアクセスできる
基本的にはtorneかTV SideViewのどちらかを選ぶことになるが、PlayStationの感覚で操作したいのならtorne、機能性を重視するならTV SideViewがオススメ。
PlayStation以外でテレビを見るには?
基本的にはテレビでnasneの映像を視聴するにはPlayStationが必要だが、一部対応の機器があればPlayStationは必要ではない。
具体的に何かというと「DLNAクライアント機器」というものがあれば良い。
おそらく多くの人は何のことか分からないと思うので、簡単に説明しよう。
DLNAとは、PCやスマホ、テレビといったデジタル機器をネットワークでつないで、お互いのデータをやり取りするための「ガイドライン」のこと。
このガイドラインに即した端末であれば、nasneの映像を受け取ることができる。
DLNAに対応したテレビは市場に出回っているほか、ブルーレイレコーダー/プレイヤーでも対応しているものがある。
「テレビがDLNAに対応しておらず、PlayStationを持っていないが、それでもテレビが見たい」という時に最も安価に対応できるのは、DLNAに対応したブルーレイプレイヤーを購入すること。
安価なものでは1万円強で購入できるので、PlayStationをわざわざ購入するよりはずっと安く済ませられるはずだ。
総括
補足説明の方ばかり長くなってしまったが、要は「テレビからでも、スマホからでも、PCからでもnasneに録画したテレビ番組を視聴できるのが一つの強み」であるということ。
PlayStationの周辺機器のように思われがちだが、実はスマホやPCだけでも完結するし、”DLNAクライアント機器”があればPlayStationなしでテレビを視聴することもできる。
そして視聴するためのアプリは3つの候補があるが「torne」が最も操作性がよくオススメ。
- テレビ、スマホ、PC色んなデバイスで見られる
- PlayStationがなくても視聴できる
- アプリはtorneがオススメ
リモートで番組を録画できる
本来ならテレビの番組表から録画するので、テレビの前にいなければ予約できないところだが、nasneでは以下の方法で、リモートから録画予約をすることができる。
- スマホアプリのtorneを使う
- PS VitaやPSPのリモートプレイを使う
- CHAN-TORUにアクセスして予約する
それぞれどのようなものかを紹介していこう。
スマホアプリのtorneで予約
(出典: http://www.jp.playstation.com/nasne/apps/torne/mobile/)
torneのスマホアプリをインストールし、nasneの登録をしておけば、外出先でも番組の予約ができるようになる。
これはスマホのみの機能で、PCではリモートから予約はできない。
PS VitaやPSPのリモートプレイを使う

リモートプレイとは、携帯機であるPS VitaやPSPから、据置機のPS3やPS4を遠隔で動かすためのシステム。
これを利用すれば、外出先でPS Vitaを起動して、自宅にあるPS4のtorneを操作して番組を予約することができる。
CHAN-TORUにアクセスして予約する
「CHAN-TORU」とはソニーが運営するウェブサイトで、このサイトを経由すればソニーのブルーレイレコーダーやnasneに番組を予約することができる。
PCでは専用アプリからリモートで予約できないが、CHAN-TORUにブラウザからアクセスし、お目当ての番組を検索して録画予約を行えば、torneの代わりとして利用できる。
アプリの機能が非常に便利
nasneを操作するアプリは3つあるが、ここではtorneに絞って便利な機能を紹介しよう。
ゲーム感覚で楽しい

torneのアプリには「トルネフ」というイメージキャラクターがいて、このキャラクターにちなんだ遊びが用意されている。
例えばアンケートに応えると「トルネフポイント」というものが貰えて、そのポイントをもとにスロットやルーレットを回して、辺りが出ればトルネフコレクションが手に入ったりする。
スマホアプリも一般的なアプリとは違ってゲームっぽく作られているので、操作していて楽しくなる仕掛けが用意されている。
番組表の動作が非常に軽快

テレビの番組表というと、表示までにやたらと時間がかかったり、ボタンをポチポチしてスクロールしても動作がモッサリしている印象があるが、torneはスマホでもPSでも番組表の動きが猛烈に軽快になっている。
番組表の文字も普通のテキストではなく、「ベクター」という形式になっているので、拡大・縮小しても鮮明に見やすく保たれるので、小さなスマホ画面でも全く不満に感じることはない。
torneの動作に慣れると、自宅のテレビの番組表が遅すぎて耐えられなくなるかもしれない。
番組検索が便利

torneを使って予約している人のデータから、どの番組が最も予約されているかのランキングが表示される。
これを使えば今が旬の番組もすぐに分かるし、今すぐチェックしなくてもとりあえず予約しておいて、後から簡単にどんな内容だったかを見返すことができる。
例えば入れ替わりの激しいアニメは、どれが話題なのかを逐一調べるのが面倒だが、ランキングを見れば人気の傾向が一発でわかるのはかなり便利だ。
また、ジャンルやキーワードによる検索にも対応しており、特定の出演者だけをフィルタリングすることも簡単だ。
お気に入りの芸能人や、特定のスポーツ競技など、番組表を眺めているだけでは見逃してしまうようなものでも、この検索機能を使って予約しておけば見逃すこともなくなるだろう。
TV SideViewだけの機能
ここまではtorneの機能を紹介してきたが、別のアプリである「TV SideView」にもユニークで便利な機能があるので紹介しよう。
- 目次機能でジャンプできる
一つ一つの番組に、どんな構成になっているかの目次機能があり、見たい項目をタップすると即座にそのシーンに飛ぶことができる。
録画番組を時間を短縮して見る時に便利な機能だ。
- キーワード登録で自動検索
あらかじめキーワードを入力しておくことで、これから放送される番組のうち、キーワードに適合する番組が自動的にピックアップされる。
予約するたびに検索するのではなく、一度設定すれば自動で表示されるのでかなりお手軽。
アプリ機能のまとめ
これらのアプリの便利な機能をまとめたのがこちら。
- ゲーム感覚で操作できて楽しい
- 番組表の動作がとてつもなく軽快
- ランキングのおかげで旬の番組がすぐに分かる
- TV SideViewにも便利機能あり
補足事項など
nasneは有線接続のみ
nasneは無線で接続する機能はなく、モデムにLANケーブルを挿してインターネットに接続することになる。
スペースの都合上、モデムの近くにnasneを置けない場合は、無線子機をnasneにつなぐことで実質的に無線化することはできる。
nasneの録画可能時間
こちらのデータを参照にすると、地上デジタル・BS・CSごとの録画時間は以下のようになる。
放送 | 通常 | 3倍モード |
---|---|---|
地上デジタル | 102時間 | 232時間 |
BS | 76時間 | 184時間 |
CS | 102時間 | 232時間 |
ちなみにこの録画可能時間は「1TBの最新モデル」を基準にしたもので、HDDが500GBの古いモデルだと、この半分の時間になる。
またnasneは外付けHDDで最大2TBまでストレージを増やせるので、最大で上の表の3倍の時間まで録画できることになる。
PS3は有線接続前提
PS3は無線LANの規格が古いこともあって、データサイズが大きいデジタル放送を安定して受信することができず、映像が途切れ途切れになってしまう。
そのため有線接続でインターネットに接続しないと、滑らかに映像を見ることができない。
PS4に関しては、無線接続でも問題はない。
まとめ
長文になってしまったが、ここまでnasneを利用するにあたって必要な知識や、その利便性について詳しく説明してきた。
今や若年層はテレビよりもスマホに触れている時間が長くなっており、テレビの前にいないと映像が見られないことに不便さを感じている方も多いかと思う。
そのような方こそ、色々なデバイスでテレビ番組を視聴できるnasneを体験して頂ければと思う。

- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2016/12/08
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