どうも、ゴトーだ。

俺は三度の飯より野球が好きでな。
もちろんメジャーリーグの試合も時折見ていた。
今回紹介するのはマニー・ラミレスという選手で、メジャー通算555本の実績を持つレジェンドなのだが、なんと独立リーグの高知ファイティングドッグスに入団が合意した。
改めてマニー・ラミレスの実績や人柄を紹介しよう。
マニー・ラミレスとは

この「ゲッツ!」のポーズをしている男がマニー・ラミレスだ。
あえて紛らわしい画像をチョイスしたが、横浜DeNAの監督をしているアレックス・ラミレスと血縁関係はない。
ただしインディアンス時代にマニーがレギュラー、アレックスが控えで、マニーが欠場したときはアレックスが出場していたことがある(と教えて頂きました)。
ラミレスと言えばメジャー通算555本塁打、通算打率.312、通算安打2574という凄まじい成績を誇るレジェンド中のレジェンドだ。
メジャーではインディアンズで飛躍し、レッドソックスでピークを迎えた。
レッドソックス時代はあの松坂大輔や岡島秀樹ともチームメイトだったこともある。
しかしラミレスはプレイヤーとしては偉大だったが、素行の悪さや2度の薬物汚染により、キャリアに傷を付けてしまった。
まあその自由奔放さが売りでもあるのだが、怠慢プレーを平気ですることでどれだけ打っても貢献度はマイナスだったらしい。
晩年は台湾リーグやマイナーリーグでプレーしていたが、2014年を最後にグラウンドから遠ざかっている。
そんな中、12月2日にラミレス自身で日本の独立リーグ「高知ファイティングドッグス」に売り込みをかけていることがわかった。
日本の野球リーグでプレイした選手の中では、ダントツで最強の実績を誇ることになるであろうこの男について紹介したい。
生年月日 | 1972年5月30日 (歳) |
身長 | 183センチ |
体重 | 102キロ |
投球・打席 | 右投げ右打ち |
ゴトー’s Eye
意外とシビアな「ゴトー’s Eye」で初のオール★5達成。
実績もキャラもまさにワールドクラスの選手なのでこれを上回る選手はそうそういない。
衝撃度 | ★★★★★ |
実績 | ★★★★★ |
ドレッ度 | ★★★★★ |
問題児 | ★★★★★ |
マニー・ラミレスのキャリア

ラミレスの生まれはドミニカ共和国で13歳の時にニューヨークに移住。
現在はアメリカとドミニカの二重国籍。
1991年にインディアンズに1位指名を受けて入団。
順調にステップアップしてわずか2年でメジャーに昇格している。
メジャー3年目には若干23歳にして打率.308、本塁打31、107打点をあげてシルバースラッガー賞を受賞。
ちなみに、シルバースラッガー賞とは、各ポジションごとに最も打撃が優れている選手に送られる賞のこと。
そこから10年に渡って3割30本100打点を当たり前のように叩き出す選手になっている。
1999年には打率.333、44本塁打、165打点と凄まじい成績。160打点以上をあげたのは61年ぶりとのこと。
2001年には8年で約180億円という破格の契約でレッドソックスに移籍。
年俸の高騰が著しいメジャーなので、今だったら300億円近い額になっていただろう。
そして2004年にはレッドソックスがあの「バンビーノの呪い」から解き放たれる86年ぶりのワールドシリーズ制覇に最も貢献し、ワールドシリーズMVPも獲得。
「バンビーノの呪い」とはレッドソックスが”バンビーノ”ことベーブ・ルースをヤンキースに放出して以来、めっきりワールドシリーズから遠ざかり、反対にヤンキースがメジャー屈指の名門球団になったことを象徴する出来事。

相変わらずキャリアを通じて打ちまくっていて、2008年には史上24人目の通算500本塁打を突破。
しかしこの年にトラブルから球団職員に暴行したり、チームを表立って批判するようになり、シーズン中にドジャースに移籍。
翌年には禁止薬物の仕様が発覚し、2003年のドーピングテストでもステロイドの陽性反応が出ていたことで、偉大な記録に泥を塗ってしまう。
これ以降、成績は下降線を辿り、2011年のレイズ時代には2度目の禁止薬物の使用が発覚。
一時は現役引退を発表し、成績も17打数1安打、打率.059、本塁打0、打点1と見る影もないほどに。
2013年には台湾リーグに加入し、ラミレスが出場すれば大勢の観客がつめかけるほどの人気だったが、わずか3ヶ月でホームシックを理由に退団。
残りのシーズンと、2014年はマイナーリーグでプレーしたがほとんど活躍していない。
ついに高知に入団合意!

そんなメジャーでも屈指の成績を残してきた問題児が、ついに四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスと入団が合意した。
なんでも高知がオファーしたのではなく、ラミレスの方から入団したいと伝えてきたのだから驚きだ。
報道が出ていた当初から入団に前向きだったものの、気まぐれなラミレスだけに何が起こるかわかないと思っていたが、本当にこうして契約交渉を行っている姿が見られたのはある意味驚かされた。
来年から晴れて高知ファイティングドッグスにラミレスが入団することになるが、これから一悶着も二悶着も起こるのが目に見えているのが怖い。
素行の悪さもメジャー級!

ラミレスはキャリア中盤以降からあからさまにやる気のないプレーを続けていたことでレッドソックスは頭を抱えていたらしい。
しかもプロ選手としてはありえないような、怪我をでっち上げてまで試合の出場を拒否したことがある。
というのもキャリアの終盤にあたる2008年に、「このままだと所属球団に毎年契約延長のオプションをつけられて、長期間の高額契約ができない」と考えたラミレスは、契約延長されないようにわざと成績を落とそうとしたのだ。
そのために試合に出ても怠慢プレーをしたり、どこも悪くもない膝を痛めたと偽って出場拒否をしたり、挙句の果てにトラブルから高齢の球団職員に暴行したりとあまりの問題児ぶりに、ドジャースにトレードさせることに成功している。
「健全な心がなければ強い体は手に入らない」とする日本のスポーツ観からはかけ離れた、余りにもアメリカンな選手だったりもする。
もちろんこの一件だけではなく、「ボストンにいるとプライベートが無いよ!」とプロとしてあるまじき発言や、試合中に観客と一緒にウェーブ参加したりと怠慢プレーが常態化していた。
傍から見ていれば個性豊かで面白くもあるのだが、レッドソックスファンにとっては頭が痛い存在だっただろう。
研究熱心な側面も
しかし意外にもバッティングに関しては誰よりも研究熱心で、英語版のwikipediaによると以下のように書かれている。
『ラミレスはその奇妙な振る舞いとは裏腹に、バッティングに関しては余りにも熱心であるという評判があります。
彼は長いバッティング練習やティーセッションだけでなく、常に自身のスイングと対戦相手の投球をビデオでチェックしていました。』
この二面性によって愛されている…わけではなく今や嫌われ者だが、バッティングに関してだけは真面目だった。
チームメイトの松坂に悪いところを指摘してもらったり、イチローにもアドバイスを求めたことがあるのだとか。
しかし、余りにも守備が酷すぎて、UZRの指標によると、バッティングの貢献を差し引いても、シーズンで平均的な選手よりも13点のマイナスだったらしい。
2度の薬物違反
メジャーリーグは90年代後半から00年台にかけて、薬物汚染があまりにも酷いものがあった。
例えば日本でも話題になったマーク・マグワイアやサミー・ソーサはどちらも薬物を使用していたし、その時代に名をあげたスラッガーの大半が薬物によるものと言われている。
ラミレスもご多分に漏れず薬物を使用していて、2009年に見つかって痛い目を見たのだが、2011年にも再度検査で見つかってしまった。
メジャーではこの時代の記録が薬物によって作られたものとして、日本よりも遥かに薬物に対する批判が強く、薬物をやっていなければ殿堂入りしているような選手なだけに、キャリア全てに傷をつけてしまうこととなった。
もっとも薬物がなければここまで成績を残せていなかっただろうという指摘もあるが。
和食が大好物の親日家

レッドソックスは日本人と馴染みの深い球団で、これまで野茂英雄、田澤純一、岡島秀樹、松坂大輔、上原浩治らが所属している。
そしてラミレスが在籍していた時代にも小坂勲というシェフが日本食を食堂で作っていたが、ラミレスは毎日のようにおにぎりとうどんを食べていたらしい。
親日家でもあり、確認した限り2011年時点から「現役最後は日本でプレーしたい」と漏らしていたのだとか。
ちなみにバリー・ボンズも同じような境遇で親日家で、アメリカのメディアからは薬物問題でバッシングされるけど、日本人はあまり気にしないから気ままに振る舞えるという理由だ。
ラミレスも同じ理由かはわからないが、アメリカを離れることで伸び伸びとプレーできると考えているのかもしれない。
高知ファイティングドッグスとは

そのラミレスと入団合意した「高知ファイティングドッグス」についても調べてみた。
2005年に創設された四国アイランドリーグの球団で、チーム名は高知県でおなじみの「土佐の闘犬」からつけられているらしい。
ちなみに日本にはプロ野球とは別に独立リーグが3つあり、そのうち四国で行われているのがこの四国アイランドリーグだ。
高知ファイティングドッグスでプロ野球に馴染みのある人物といえば、総監督があの口うるさいことで有名な”エモやん”こと江本孟紀。
そして現在の監督は巨人や横浜で活躍して、2000本安打を達成した駒田徳広。
代表選手として、現在ロッテに所属し、プロ野球で2度の首位打者を獲得した角中勝也がいる。
独立リーグと言えば聞こえは良いものの、実態としては1試合あたりの平均観客動員数は597人で、1チームあたりの総収入は1億円にも満たない。
そんな球団にラミレスが入るのかと思うと、やはりとんでもないことだとわかる。
ラミレスは紛れもなく過去最高の実績
21世紀以降で、日本に所属した最大の大物といえば、楽天の日本一に貢献したアンドリュー・ジョーンズだろう。

かつては打撃と守備のスペシャリストで、通算1933安打、434本塁打、1289打点、ゴールデングラブ賞を10度受賞している。
日本に来た時はやはり衰えていて、打率は低いが、やたらフォアボールを選ぶから出塁率は高く、本塁打は結構打つ。ただし全く走れないというタイプの選手だった。
そんなジョーンズとラミレスの通算成績を比較してみた。
選手 | 通算安打 | 通算本塁打 | 通算打点 | 通算打率 |
---|---|---|---|---|
ラミレス | 2574安打 | 555本 | 1831打点 | .312 |
ジョーンズ | 1933安打 | 434本 | 1289打点 | .254 |
ジョーンズといえども主要部門ではラミレスに全く敵わない。
そんな男が平均観客動員数597人のリーグに足を踏み入れようとしている…!!
マニーとアレックス。
二人のラミレス、まったく関係「なくはありません」よ。
アレックス・ラミレスはメジャーリーグ時代、控えの外野手としてインディアンスに3年間在籍期間していますが、その頃にインディアンスの不動のライトのレギュラーだったのがマニー・ラミレスです。
マニー・ラミレスが故障で欠場した際にはアレックス・ラミレスが代役としてライトで試合に出たこともありました。
>ラミミさん
ご指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正させていただきます。