どうも、ゴトーだ。
俺は三度の飯より音楽が好きでな。
サブスクリプション型の音楽配信アプリは登場初期から愛用している。
今回は音楽配信アプリの有力候補の一つである、LINE MUSICについてレビューしていきたい。
はじめに
始めに断っておくと筆者は競合アプリに当たる「AWA」の有料会員で、普段からLINE MUSICを利用しているわけではない。
ただしAWAに課金する以前には、他の競合サービスも一通り試しており、それぞれに長所と短所があることが分かったので、せっかくなのでどのサービスを利用すれば良いか分からないという方のためにレビュー記事を作成している。
最終的にこれを読んでいただいた方が、LINE MUSICが自分にあったサービスかどうか見極められるようになれば幸いだ。
LINE MUSICとは
LINE MUSICとはサブスクリプション型の音楽配信アプリで、メッセージアプリで知らない人はいないであろうLINEの系列アプリとなっている。
配信が開始されたのは2015年6月11日から。
サブスクリプション型について
サブスクリプション(subscription)とは「購読」という意味で、この場合は「月額費用を支払うことで、提供されているコンテンツを自由に視聴できるようになる」という形式のことを示している。
音楽を視聴する媒体は、カセット→CD→レンタル→ダウンロード→サブスクリプション、というように時代に応じて次々と変化しており、LINE MUSICはサブスクリプション型の音楽配信における有力なサービスの一つとなっている。
またこれらのサービスはダウンロード販売とは異なり、インターネットを通じて、逐一音声データを取得するため、「音楽ストリーミングサービス」とも呼ばれている。
もっとも通信量を削減するために、端末にデータを保存しておいて、オフラインで視聴する機能もあるが。
競合サービスが多数存在
もともと音楽ストリーミングサービスの先駆けといえば、2008年にサービスが開始されたSpotify(スポティファイ)だが、これはしばらく日本展開されることがなかったため、日本で普及し始めたのは、LINE MUSICがサービスを開始した2015年からのこと。
2015年から2016年にかけて以下のような有力サービスが出揃っている。
サービス | 日本の配信日 | 企業 |
---|---|---|
LINE MUSIC | 2015年6月11日 | LINE |
AWA | 2015年5月27日 | サイバーエージェント、エイベックス |
Apple Music | 2015年7月1日 | Apple |
Google Play Music | 2015年9月3日 |
この他にも楽天による「Rakuten Music」や、台湾発の「KKBOX」などがあるが、日本での普及度合いから考えて、以上の4つのサービスをもとに比較を行っていくことにする。
LINE MUSICのユーザー数
LINE MUSICの配信当初の反響は非常に強く、2日で100万ダウンロード、8週間時点で740万ダウンロードとなっている。ただしそこからは緩やかで、9ヶ月時点で1000万ダウンロードを突破し、それ以降のデータは公表されていない。
公開年の2015年時点では国内ではAWAを上回り1位、世界でも5位となっていたが、これも2016年時点では不明。
当初は無料期間が終了するとともに批判的なレビューが相次いでいたが、現在はかなり落ち着いている。
AWAも含めて有料会員数は公表されていないので、音楽ストリーミング市場は意外とヴェールに包まれている。
主要機能の比較
個別の機能を見ていく前に、主要機能をまずはざっとおさらいしていこう。
サービス | LINE MUSIC | AWA | Apple Music | Google Play Music | Spotify |
---|---|---|---|---|---|
楽曲数 | 1800万曲以上 | 3000万曲以上 | 数百万曲 | 4000万曲以上 | 4000万曲以上 |
歌詞機能 | ◯ | ◯ | △ | ✕ | ◯ |
PCアプリ | ✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ |
公開プレイリスト | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
オフライン再生 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
月額料金 | 960円 学生: 600円 |
960円 | 980円 | 980円 | 980円 |
無料体験 | 1ヶ月 | 30日 | 3ヶ月 | 3ヶ月100円 | 7日間(30日間) |
これだけ見ると、AWAかSpotifyが優れているように見えるが、あくまでユーザー一人ひとりの好みや利用シーンに応じて切り替えるのをオススメしたい。
例えばPCアプリが✕になっていても、スマホしか使わない人には関係ないし、比較表には掲載されていない独自の機能がそれぞれあるからだ。
それでは、LINE MUSICの機能について詳しく紹介していこう。
LINE MUSICの長所
学割が適用される
LINE自体が学生に強く支持されているアプリということもあって、LINE MUSICは主要サービスの中で唯一学割が効くサービスとなっている。
通常料金は30日間960円だが、学生の場合は600円で利用できる。
またスマホアプリではなぜか表示されていないのだが、ブラウザからアクセスできる「LINE STORE」経由だと、30日で20時間まで利用できるベーシックプランがある。
こちらは通常料金500円、学生の場合は300円となっている。
Apple MusicやGoogle Play Musicは家族で使える「ファミリープラン」があるので、必ずしもLINE MUSICが一番安いわけではないが、個人で使う場合は学割のLINE MUSICが一番安くなっている。
LINEアカウントがそのまま使える
日本のスマホユーザーのほとんどはLINEアカウントを持っているはずなので、そのアカウントを外部連携としてLINE MUSICに利用できるのはお手軽ではある。
複数端末を使ったり、機種変更をしたときもアカウントがあればデータを保持できるところも良い。
Spotifyはアカウント登録必須、AWAはゲストで全ての機能を利用できるが、端末を変えた場合はアカウント登録が必要なので、競合優位性になっている。
LINEに埋め込んでシェアができる
競合のアプリでもTwitterやFacebook、LINEにもシェアすることができるが、あくまでリンクとしてシェアすることしかできない。
LINE MUSICの場合は、LINEのメッセージとして、会員登録をしていなくても30秒間その場で聞ける、埋込み型のシェアをすることができる。
(出典: http://www.gizmodo.jp/2015/06/line_music_on_air.html)
筆者の世代だと友達同士でCDの貸し借りをしていたような感覚で、メッセージとして気軽に音楽を送りあえるのは魅力的かもしれない。
判断が難しい所
歌詞表示機能
LINE MUSICは歌詞が表示されるが、Apple Musicでは邦楽の多くが歌詞に対応していなかったり、Google Play Musicは歌詞表示機能がないことを考えると、長所の一つではあるだろう。
LINE MUSICにせよ、AWAにせよ、Spotifyにせよ全ての曲に歌詞が対応しているわけではなく、お互いに歌詞機能があったりなかったりする。
筆者の感覚的にはLINE MUSICとAWAの方が邦楽に多く歌詞が対応している気がするが、全体的にどのような傾向になっているかは不明。
ただしLINE MUSICの歌詞で一つイケていない点とすれば、AWAとSpotifyは現在の再生地点の歌詞がフォーカスされるのに対して、LINE MUSICは歌詞の全文が表示されるだけで、現在どこが歌われているのか分からないところだ。
かなり個人的な感覚ではあるが、歌詞表示機能に関して序列をつけるなら「AWA > Spotify > LINE MUSIC > Apple Music > Google Play Music」となっている。
オーソドックスなUI
AWAが独自UIだったり、Google Play MusicはAndroid標準のマテリアルデザインを採用していたりする中で、LINE MUSICは最もオーソドックスなUIになっている。
必ずしもLINEアプリと同じような操作性ではないが、デザインはいかにもLINEっぽいし、LINEユーザーにとっては馴染みやすいはずだ。
もっともこれが長いスパンで見て使いやすいかどうかは個人差によるので、一概に優れているとも劣っているとも評価するのは難しい。
あくまで個人的な感覚で言えば、オーソドックスなUIは他のアプリの操作性と一貫性があるので、使いやすくて好印象ではある。
楽曲数
何千万曲も楽曲が配信されていると、規模が大きすぎて何でもあるのではないかと思ってしまいがちだが、そもそもストリーミングに楽曲を提供していないアーティストが多いので、聴きたい曲が配信されていないことはザラにある。
厄介なことに、楽曲のカタログスペックと邦楽の配信数はあまり関係がなくて、自分が聞きたい曲がどのアプリに多く配信されているかはそれぞれインストールして確かめるのが良いかもしれない。
もっともそれではかなり面倒な作業になるので、参考になりそうな指標をいくつか紹介したい。
夏フェス出演アーティストの配信数
夏フェスに出演しているアーティストの楽曲がどれだけ配信されているかの調査によると、「AWA > LINE MUSIC > Apple Music」の順だったそうだ。
ちなみに最も多かったのが、この記事では比較対象外のKKBOX。
人気アーティスト50人の比較表
こちらの記事では邦楽の人気アーティスト50人の配信数を丁寧に比較しているので、自分が聞きたいアーティストの楽曲数が多いかをチェックすると良いかもしれない。
概ね国内アプリであるLINE MUSICとAWAが邦楽に強いことがわかる。
LINE MUSICの短所
PC専用のアプリがない
Apple MusicはiTunesの一つの機能として使えるし、SpotifyやAWAは専用のPCアプリを提供しているのに対して、LINE MUSICではPC専用のアプリを提供していない。
なぜか検索だとヒットしないのだが、一応ブラウザから聞けるサイトは用意されている。
ただしブラウザ版なので、アプリほど使い勝手が良くないし、間違って他のタブと一緒に消してしまう可能性などもあるので、作業用に長時間使いたい場合などは専用アプリがあったほうが良いだろう。
もっともスマホからしか利用しない方は気にしなくても良いトピックではあるが。
自動課金を止めるまでが面倒

LINE MUSICでは1ヶ月間の無料体験が可能で、1ヶ月が経過すると自動的に課金される。
Apple Musicなども自動課金なので、それは良いとしても、設定画面から定期購読を停止できないのは大分いやらしい作りになっている。
AWAやApple Musicなどではアプリ内から、購読管理するページに飛べるのに対して、LINE MUSICだと自ら設定画面からApple IDの購読管理ページを開いて、購読を解除しなければならない。
自ら購読管理ページを開かない人も多いはずなので、解除する方法がわからず自動更新されてしまう人が出てしまいそうな作りになっている。
よくありそうな質問
学割の適用方法は?
アプリ左上の三本線をタップすると、メニューが展開されるので、そこで「設定」をタップ。
すると設定画面が表示されるので、そこで「学生認証」をタップすると、学生情報を入力する画面が表示される。

この画面で生年月日と学校名を入力して送信するだけで、学割が適用されるようだ。
筆者は学生ではないので、この後どうなるか確かめたわけではないが、調べた限りでは学生証を撮影してアップロードするなどの作業は必要ではなく、自己申告のまま学割が適用されるらしい。
裏で何らかの検証作業が入るだろうし、規約違反になるはずなのでウソの申告はしないように!
まとめ
ここまでLINE MUSICの紹介を行ってきたが、実のところ音楽配信アプリは各社競争していて、良い所はすぐに取り入れてしまうので、それほど大きな違いというのはない。
もし機能が決め手にならなければ、「目当ての曲が配信されているか」とか「直感的に気に入ったアプリか」とか「自分にとって使いやすいUIか」とかその辺りが判断材料になるだろう。
ほとんどのサービスは間口を広げるために、無料体験期間を設けているので、まずはビビっときたアプリをインストールして体験してから、本契約するか決めるというのでも良いと思う。

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