どうも、ゴトーだ。

俺は三度の飯よりテニスが好きでな。
以前はWOWOWで暇さえあればよくテニスを見ていたものだ。
現在錦織が世界を相手に健闘していることで、テニスの世界ランキングにも注目が集まっている。
最新のランキングを紹介するとともに、その仕組について詳細に解説している。
世界ランキング
2017年1月30日付けの最新の世界ランキングはこちら。
ランキング | 変動 | 選手 | 国籍 | ポイント | 大会数 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | – | アンディ・マレー | イギリス | 11,540 | 17 |
2位 | – | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 9,825 | 17 |
3位 | ↑1 | スタン・ワウリンカ | スイス | 5,695 | 21 |
4位 | ↓1 | ミロシュ・ラオニッチ | カナダ | 4,930 | 19 |
5位 | – | 錦織圭 | 日本 | 4,830 | 20 |
6位 | ↑3 | ラファエル・ナダル | スペイン | 4,385 | 16 |
7位 | – | マリン・チリッチ | クロアチア | 3,560 | 22 |
8位 | – | ドミニク・ティエム | オーストリア | 3,505 | 28 |
9位 | ↓3 | ガエル・モンフィス | フランス | 3,445 | 18 |
10位 | ↑7 | ロジャー・フェデラー | スイス | 3,260 | 14 |
11位 | – | ダビド・ゴフィン | ベルギー | 2,930 | 24 |
12位 | ↓2 | トマーシュ・ベルディヒ | チェコ | 2,790 | 21 |
13位 | ↑2 | グリゴール・ディミトロフ | ブルガリア | 2,765 | 24 |
14位 | ↓2 | ジョーウィルフリード・ツォンガ | フランス | 2,685 | 17 |
15位 | ↓2 | ニック・キリオス | オーストラリア | 2,415 | 20 |
16位 | ↓2 | ロベルト・バウティスタ・アグ | スペイン | 2,350 | 24 |
17位 | ↓1 | リュカ・プイユ | フランス | 2,131 | 24 |
18位 | – | リシャール・ガスケ | フランス | 1,975 | 20 |
19位 | ↑2 | イボ・カロビッチ | クロアチア | 1,875 | 24 |
20位 | – | ジャック・ソック | アメリカ | 1,855 | 19 |
21位 | ↑1 | パブロ・クエバス | ウルグアイ | 1,745 | 25 |
22位 | ↑2 | アレクサンダー・ズベレフ | ドイツ | 1,735 | 24 |
23位 | ↓4 | ジョン・イスナー | アメリカ | 1,715 | 21 |
24位 | ↑1 | ジル・シモン | フランス | 1,495 | 25 |
25位 | ↓2 | ダビド・フェレール | スペイン | 1,470 | 22 |
26位 | ↑5 | パブロ・カレーニョ・ブスタ | スペイン | 1,450 | 28 |
27位 | ↑5 | サム・クエリー | アメリカ | 1,435 | 25 |
28位 | – | ジレ・ミュラー | ルクセンブルク | 1,415 | 24 |
29位 | ↑4 | フィリップ・コールシュライバー | ドイツ | 1,405 | 24 |
30位 | ↓4 | アルベルト・ラモス=ビノラス | スペイン | 1,400 | 32 |
31位 | ↓1 | スティーブ・ジョンソン | アメリカ | 1,345 | 28 |
32位 | ↓5 | バーナード・トミック | オーストラリア | 1,330 | 24 |
33位 | ↓4 | フェリシアーノ・ロペス | スペイン | 1,330 | 25 |
34位 | ↑2 | マルコス・バグダティス | キプロス | 1,245 | 25 |
35位 | ↑15 | ミーシャ・ズベレフ | ドイツ | 1,238 | 28 |
36位 | ↓2 | マルティン・クリーザン | スロバキア | 1,230 | 22 |
37位 | ↓2 | ビクトル・トロイツキ | セルビア | 1,225 | 28 |
38位 | ↑1 | フアンマルティン・デルポトロ | アルゼンチン | 1,110 | 15 |
39位 | ↓1 | マルセル・グラノジェルス | スペイン | 1,088 | 27 |
40位 | – | フェルナンド・ベルダスコ | スペイン | 1,070 | 27 |
41位 | ↓4 | ジョアン・ソウザ | ポルトガル | 1,055 | 32 |
42位 | ↓1 | ニコラ・マユ | フランス | 1,050 | 21 |
43位 | – | パオロ・ロレンツィ | イタリア | 1,042 | 30 |
44位 | ↑3 | ブノワ・ペール | フランス | 1,040 | 32 |
45位 | ↑6 | ダニエル エバンズ | イギリス | 1,031 | 22 |
46位 | ↓4 | ニコラス・アルマグロ | スペイン | 1,005 | 27 |
47位 | ↓1 | カイル・エドマンド | イギリス | 988 | 23 |
48位 | – | ファビオ・フォニーニ | イタリア | 980 | 24 |
49位 | ↓5 | フェデリコ・デルボニス | アルゼンチン | 950 | 22 |
50位 | ↓1 | フロリアン・マイヤー | ドイツ | 913 | 21 |
51位 | ↑5 | マレク・ジャジリ | チュニジア | 904 | 31 |
52位 | – | カレン カチャノフ | ロシア | 904 | 27 |
53位 | ↑1 | ディエゴ・シュワルツマン | アルゼンチン | 902 | 25 |
54位 | ↓1 | イジ ベセリー | チェコ | 873 | 25 |
55位 | ↓10 | アンドレイ・クズネツォフ | ロシア | 845 | 22 |
56位 | ↑1 | ロビン ハーセ | オランダ | 808 | 28 |
57位 | ↑2 | ボルナ・チョリッチ | クロアチア | 795 | 20 |
58位 | ↑13 | スティーブ・ダルシス | ベルギー | 787 | 18 |
59位 | ↓1 | ヤン レナード ストルフ | ドイツ | 786 | 32 |
60位 | ↑1 | アドリアン マナリノ | フランス | 781 | 31 |
61位 | ↓1 | イェン スン ルー | 台湾 | 780 | 21 |
62位 | ↓7 | ステファン ロベール | フランス | 749 | 28 |
63位 | – | ダニル メドイデフ | ロシア | 749 | 27 |
64位 | ↑2 | ダスティン ブラウン | ドイツ | 748 | 23 |
65位 | ↑11 | ジョーダン トンプソン | オーストラリア | 744 | 30 |
66位 | ↓2 | フアン・モナコ | アルゼンチン | 740 | 15 |
67位 | ↓5 | トーマス・ベルッチ | ブラジル | 736 | 23 |
68位 | ↑21 | アンドレアス・セッピ | イタリア | 725 | 21 |
69位 | – | アレクサンドル・ドルゴポロフ | ウクライナ | 715 | 20 |
70位 | ↑5 | ポールアンリ・マチュ | フランス | 708 | 26 |
71位 | ↑1 | ジェレミー・シャルディー | フランス | 705 | 25 |
72位 | ↓4 | オラシオ・ゼバロス | アルゼンチン | 702 | 32 |
73位 | ↑32 | 鄭現 | 韓国 | 698 | 21 |
74位 | ↑11 | ドナルド・ヤング | アメリカ | 686 | 24 |
75位 | ↓8 | デュディ・セラ | イスラエル | 686 | 25 |
76位 | ↑1 | ガスタン エリアス | ポルトガル | 685 | 29 |
77位 | ↑3 | ケビン・アンダーソン | 南アフリカ共和国 | 680 | 22 |
78位 | ↑4 | ライアン・ハリソン | アメリカ | 674 | 23 |
79位 | ↓14 | ファクンド バグニス | アルゼンチン | 669 | 28 |
80位 | ↑37 | デニス・イストミン | UZB | 668 | 27 |
81位 | ↑9 | カルロス ベルロク | アルゼンチン | 668 | 22 |
82位 | ↓4 | ダミル ジュムール | ボスニア・ヘルツェゴビナ | 659 | 26 |
83位 | ↑3 | アダム パブラセク | チェコ | 659 | 24 |
84位 | ↓3 | グイド ペジャ | アルゼンチン | 650 | 21 |
85位 | ↑14 | 西岡良仁 | 日本 | 647 | 28 |
86位 | ↓3 | チアゴ モンテイロ | ブラジル | 645 | 24 |
87位 | ↑1 | コンスタンティン クラブチャク | ロシア | 644 | 26 |
88位 | ↓9 | レンゾ オリボ | アルゼンチン | 633 | 24 |
89位 | ↑3 | ニコロズ バシラシビリ | ジョージア | 630 | 27 |
90位 | ↑10 | ロヘリオ ドゥトゥラ シルバ | ブラジル | 628 | 30 |
91位 | ↓21 | ミハイル・ユージニー | ロシア | 627 | 25 |
92位 | ↑2 | ドゥシャン ラヨビッチ | セルビア | 627 | 26 |
93位 | ↑2 | イリヤ マルチェンコ | ウクライナ | 624 | 25 |
94位 | ↓20 | ギリェルモ・ガルシアロペス | スペイン | 620 | 31 |
95位 | ↑1 | ラドゥ アルボット | モルドバ | 615 | 32 |
96位 | ↑7 | ビクトル・エストレーリャ・ブルゴス | ドミニカ共和国 | 612 | 25 |
97位 | ↑11 | Frances Tiafoe | アメリカ | 605 | 28 |
98位 | ↓5 | テイラー フリッツ | アメリカ | 603 | 25 |
99位 | ↓1 | ミハイル ククシュキン | カザフスタン | 602 | 21 |
100位 | ↑1 | ジャリッド・ドナルドソン | アメリカ | 600 | 24 |
男子テニスランキングの仕組み
それでは男子テニスのランキングの仕組みについて紹介したい。
まずランキングは2つあって、「ATPエントリーランキング」と「ATPレースランキング」からなっている。
ATPエントリーランキング
ATPエントリーランキングはメディアでよく言われる世界ランキングと同じ意味で、上で紹介したランキングもこのエントリーランキングだ。
単に「ATPランキング」と表記している時は、こちらを意味している。
これはどのように決まるのかというと、ランキング算出時点から52週間を遡り、その52週の間に選手が稼いだポイントに応じてランキングが付けられる。
逆に言うと52週より前に遡っても一切集計対象にならず、52週の間の成績がダイレクトに反映されることになる。
テニスが最もハードな競技と言われる理由の一つとしては、過去にどれだけ実績のある名選手であっても、52週の間に活躍できなかった選手は容赦なくランキングから振るい落とされることにある。
そして世界ランキング30位以内に入らなければ無条件でシードになることもなく、下から這い上がってこなければならず、現役を続けている以上は次から次へと試合をこなす必要がある。
ATPレースランキング
ATPレースランキングは、その年度内に獲得したポイントでランキングがつけられる。
例えば前年のランキングが1位の選手でも、その年度内に全く活躍できなければATPレースランキングはかなり低くなってしまう。
年度末にはATPエントリーランキングとATPレースランキングの集計対象期間が同じになるので、ランキングも同じものとなる。
以前はATPエントリーランキングとは別に集計されていて、微妙にランキングが異なっていたのだが、現在は同じ集計方法になっている。
そもそもATPとは?
ATPとは「男子プロテニス協会」のことで、”Association of Tennis Professionals”の頭文字を取ったものになっている。
基本的には「ATP=男子テニス」という認識で良いだろう。
女子は”Women’s Tennis Association”の略称で「WTA」と呼ばれる。
ポイントの獲得
先ほどランキングは「ポイント」によって付けられると説明したが、具体的にどのようにポイントを獲得するのかを紹介しよう。
基本的にポイントは大会で活躍すればするほど貰えて、なおかつその大会のグレードが高いほど貰えるポイントが増える。グレードとは何かというと、それがよく言われる「グランドスラム」や「マスターズ」にあたる。
下の表は大会ごとに加算されるポイントだが、上から順に大会のグレードが高くなっている。
カテゴリー | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | ベスト8 | ベスト16 | ベスト32 | ベスト64 | ベスト128 | 予選通過 | 予選決勝 | 予選2回戦 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
グランドスラム | 2000 | 1200 | 720 | 360 | 180 | 90 | 45 | 10 | 25 | 16 | 8 |
ワールドツアーファイナル※ | +900 | +400 | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
マスターズ | 1000 | 600 | 360 | 180 | 90 | 45 | 10 | 10 | 25 | 16 | – |
500シリーズ | 500 | 300 | 180 | 90 | 45 | 0 | 0 | 0 | 20 | 10 | – |
250シリーズ | 250 | 150 | 90 | 45 | 20 | 0 | 0 | 0 | 12 | 5 | – |
(※ワールドツアーファイナルでは予選ラウンドで1勝するごとに200ポイント加算)
大会の結果に応じて、上記のポイントが選手に加算され、そのポイントによって世界ランキングがつけられていく。
ポイントの集計対象
ポイントは累積的に加算されていくものだが、これは大会に出場すればするほど加算されるわけではない。
集計対象になるのは、「出場した大会において稼いだポイントが高いものから上位18大会のみ」となっている。
つまり無闇やたらと大会に出て平凡な成績を収めても、ランキングに寄与しないことになる。
むしろ上のランキング表を見ても分かるように、ランキング上位者ほど一つの大会で多くの試合をするので、出場している大会数が少なくなっている。
ただし「上位18大会」というのは原則ではあるが、いくつか例外があるので紹介したい。
(以下、例外が長々と続いているが、ここまでの説明でランキングの根本的な仕組みは完結しているので、ここでページを閉じてしまっても構わない)
ワールドツアーファイナル
年末に行われるワールドツアーファイナルはATPレースの上位8選手が出場することができるが、これは「上位18大会」とは別枠で計算される。
つまり19番目の大会として特別に扱われるので、上位8選手の特権となっている。
全勝で優勝すると1500ポイントも貰えるので結構おいしい。
出場義務違反
前年度の世界ランキングが30位以内の選手は、上位大会への出場義務が与えられていて、それに違反するとポイント上のペナルティが課せられる。
どうなっているのかと言うと、出場義務のある大会を欠場した場合、その大会で稼ぐポイントは「0」になるが、それは上位18大会に組み込まれてしまう。
つまり他の18大会で活躍してポイントをせっかく稼いでも、欠場した大会があるとそれが集計対象となってしまい、必然的にポイントがマイナスされてしまう。
出場義務は怪我などの不可抗力によっても免除されることはなく、上位選手は絶対にハードスケジュールから免れることはない。
出場義務のある大会は以下のようになっている。
- グランドスラム4大大会全て
- モンテカルロ大会を除くマスターズ8大会
- ATP500シリーズ全13大会のうち4大会
- 内1大会は全米オープンの後である必要がある
- モンテカルロ・マスターズ、オリンピック、デビスカップは500シリーズ相当としてカウントされる
ただし以下の3つの条件を一つ以上満たすごとに出場義務が1大会減ることになる。
- ツアー600試合以上の参戦
- キャリア12年を超える
- 31歳以上であること
ベテラン選手はこれによっていくらか過密日程が軽減されるようになっている。
ちなみに錦織がこれに該当するにはあと3年のキャリアが必要。
ところでこの出場義務の大会だけでほとんど1年のスケジュールが埋まってしまい、上位選手の日程というのは概ね決まりきっている。
その合間にATP250シリーズの大会などを選手が自由に挟むことになるが、次の大会の移動距離や選手の拠点を考慮すると、毎年全く同じということも珍しくない。
デビスカップ
デビスカップとは国別対抗戦のことだが、これはかなり複雑になっている。
まずデビスカップは3日間にかけて5試合が行われ、初日にシングルス2試合、2日目にダブルス、3日目にシングルス2試合が行われる。
3試合を先取した国が勝利となるが、例えば3試合して3勝した場合、残りの2試合は消化試合となる。
このような場合、最初の3試合を「ライブラバー」、残り2試合の消化試合を「デッドラバー」と呼ぶが、デッドラバーで勝利してもポイントが加算されない。
– | シングルス勝者 | ダブルス勝者 | 敗者 |
---|---|---|---|
プレーオフ | 5 / 10(*1) | 10 | – |
1回戦 | 40 | 50 | 10 |
準々決勝 | 65 | 80 | – |
準決勝 | 70 | 90 | – |
決勝 | 75 | 95 | – |
(※1…プレーオフのシングルスでは初日は5ポイント、3日目が10ポイントとなる。)
またこの他に「チームボーナス」と「パフォーマンスボーナス」が加算される。
区分 | 条件 | ポイント |
---|---|---|
チームボーナス | 年間7勝したシングルスプレイヤー | 75ポイント |
チームボーナス | 年間4勝したダブルスプレイヤー | 35ポイント |
パフォーマンスボーナス | 年間8勝したシングルスプレイヤー | 125ポイント |
これらの勝利数はライブラバーの試合に限られ、またパフォーマンスボーナスを受け取った場合、チームボーナスは消滅する。
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