どうも、ゴトーだ。

俺は三度の飯より野球が好きでな。
もちろんメジャーリーグも大好きだ。
さて今回は2016年~2017年シーズンにかけての日本人メジャーリーガーの動向を紹介している。
どの選手がどの球団に移籍したのかをおさらいしていこう。
日本人メジャーリーガー
2016年にメジャーリーグに所属していた日本人選手は全部で9選手。
まずはこれらの選手が2017年シーズンからどこでプレーするのかを振り返ってみよう。
選手 | 2016年 | 2017年 |
---|---|---|
イチロー | マーリンズ | マーリンズ |
田中将大 | ヤンキース | ヤンキース |
上原浩治 | レッドソックス | カブス |
田澤純一 | レッドソックス | マーリンズ |
ダルビッシュ有 | レンジャーズ | レンジャーズ |
岩隈久志 | マリナーズ | マリナーズ |
青木宣親 | マリナーズ | アストロズ |
前田健太 | ドジャース | ドジャース |
川崎宗則 | カブス (マイナー) | カブス (マイナー) |
メジャーリーグに日本人は多いの?
2000年代と比べるとやや日本人選手は減ってきたが、9人という人数は他国から見て多い人数なのかというのを調べてみた。
2016年シーズンにMLBに多く選手を排出している国の一覧はこちら。
国名 | 人数 |
---|---|
アメリカ | 1071人 |
ドミニカ共和国 | 149人 |
ベネズエラ | 112人 |
キューバ | 34人 |
プエルトリコ | 27人 |
メキシコ | 16人 |
日本 | 9人 |
韓国 | 9人 |
パナマ | 8人 |
コロンビア | 6人 |
キュラソー島 | 4人 |
オーストラリア | 4人 |
台湾 | 3人 |
日本人メジャーリーガーは契約が満了したらFAになる
メジャーリーグでは日本のプロ野球と比べて目まぐるしく選手が入れ替わるが、それには理由がある。
まず、プロ野球のFAは権利を持っていてもそれを行使しなければFAにならず、実際に行使する選手は過去24年で80人強ほどしかない。
またFA権を取得するまでに、高卒選手は1軍登録日数が8年に達する必要があるなど、求められる期間も長い。
メジャーでも本来は6年間在籍しないとFAになれないのだが、日本人メジャーリーガーは慣習的に契約が満了した時点でFAになれる条項が盛り込まれている。
そのため、実際に多くの日本人選手は6年を待たずしてFAで移籍している。
また日本と違ってFAになるには選手の宣言が必要ではなく、自動的にFAとなってメジャー全球団に所属できるようになる。
日本のようにFAで立ち回りをしくじったら白い目で見られるようなこともない。
契約が切れた選手は、選手にその意思があり、球団が引き続きプレーして欲しいと考えていれば再契約して残留することになるが、お互いの意図が合致しなければFAになって他球団のオファーを待つことになる。
球団側は「契約延長オプション」があれば球団が優先的に契約延長することができるが、そうでなければFAとの天秤にかけられて年俸が釣り上がる傾向にある。
例えばイチローや岩隈は球団側が契約延長オプションを持っており、2017年もそのオプションによってプレーするが、基本給は一定になっている。
イチロー

- 所属は昨年と変わらずマーリンズ
- 1年契約だが、球団が契約延長のオプションを持つ
イチローは2015年からマーリンズに所属しており、2017年で3シーズン目となる。
2015年の時点でメジャーの野手最年長選手となっており、第4の外野手としてバックアップメンバーおよび、過去の実績や野球への取り組みから若手への影響を含めての契約となっている。
2015年はキャリアワーストの91安打、打率.229に終わったが、マーリンズから契約延長してもらえたのはかなり恵まれていたと思う。
2016年は成績をかなり戻して打率.291となり、この年にメジャー通算3000本安打および、日米通算の安打世界記録を達成した。
その年のオフに1年間の契約延長および、2018年もマーリンズ側が契約延長できるオプションを保持している。
本人曰く50歳まで現役を続けるとのことだが、第4の外野手ながら高待遇のマーリンズはうってつけの球団だろう。
田中将大

- 所属は昨年と変わらずヤンキース
- 2017年シーズン終了後にFAになれる権利あり
2014年から2020年までの7年間で総額1億5500万ドルの契約を結んでいる。
そのため2017年も同様にヤンキースでプレーすることになる。
ただし田中の契約は特殊で2017年シーズンの終了後にオプト・アウトできる権利がある。
これは自分が望めばFAになれるというもので、契約内容以上の活躍を残している時にFAになれば、さらに年俸を上げることも期待される。
またオプト・アウトしなくても、それを材料にヤンキースと新たに、より良い条件の契約をすることもできる。
2017年の成績が芳しくなければおそらく行使せず、契約内容もそのままになるだろうが、これまで以上の活躍をすれば来シーズンにFAとなったり、さらに高待遇の契約になるかもしれない。
上原浩治

- レッドソックスからカブスに移籍
- カブスとは1年契約
上原は2015年からレッドソックスと2年契約を結んでいたが、2016年に満了となり、再契約しなかったことからFAになった。
10球団ほどからオファーがあったそうだが、その中でも熱意を持ってオファーをしたカブスと契約している。ちなみにカブスは2016年のワールドチャンピオン。
ベテラン選手なので1年契約となっており、これからは毎年良い成績を残さないと、いつ引退してもおかしくない年齢になっている。
昨年はシーズン中盤まで調子が悪かったものの、怪我明けの終盤は全盛期のようなキレを取り戻していたので、コンディションさえ整えばまだまだ活躍が見込めるはずだ。
田澤純一

- レッドソックスからマーリンズに移籍
- マーリンズとは2年契約
田澤は2016年から1年契約を結んでおり、シーズン終了後に再契約はされずにFAとなった。
ここ2年の成績が良くなかっただけに所属先が見つかるのかは不透明だったが、マーリンズと2年総額1200万ドル(約14億円)で契約している。
ちなみにレッドソックスではフル稼働していたにも関わらず、2015年は約2億6000万円、2016年は約4億円と低い水準となっていたが、マーリンズ移籍によって大分年俸が上がっている。
田澤はプロ野球界の悪しきルールである「田澤ルール」によって事実上、日本球界に戻ってくることができないので、毎年後ろ盾のない勝負に挑んでいることもあり、非常に応援したく鳴る選手だ。
ダルビッシュ有

- 所属は昨年と変わらずレンジャーズ
- 2017年オフで契約が満了する
ダルビッシュは2012年にレンジャーズと7年総額6000万ドルの契約を結んでおり、2017年一杯で契約が満了となる。
早くもレンジャーズはダルビッシュの契約を延長するべきという意見も出ている。
レンジャーズでは入団から3年は年俸以上の活躍をしていたが、2015年に怪我と手術によりシーズンを棒に振り、昨年はシーズン途中から復帰して実践感覚を取り戻す年だったので、契約最終年の2017年が勝負の年となる。
ここで入団当初のような成績を残せば、FAとなっても契約延長となっても年俸は倍以上に跳ね上がる可能性が高い。
ちなみに2015年までにサイヤング賞を受賞もしくはそれに準ずる票を獲得すれば、2016年オフにFAになることができるという特殊な契約になっていた。
(2013年にサイヤング賞投票で2位が最高)
岩隈久志

- 所属は昨年と変わらずマリナーズ
- 1年契約だが、球団が契約延長のオプションを持つ
2012年にマリナーズに入団し、2015年終了時点でFAになった。
ここでドジャースとの契約が決まりかけたが、フィジカルチェックの結果によって白紙となり、マリナーズと再契約している。
マリナーズとは1年契約だが、2017年、2018年の契約は球団側がオプションとして持っており、2017年も引き続きマリナーズでプレーすることが決まっている。
(ベースの年俸は2016年~2018年まで1000万ドル)
ダルビッシュや田中将大、前田健太などと比べると地味で報道も少ないが、昨年は16勝を上げるなどトップレベルの活躍をしているので、もっと注目されて良い存在だと思う。
青木宣親

- マリナーズからアストロズに移籍
- アストロズとは1年契約
2015年オフにジャイアンツからマリナーズに移籍し、この時マリナーズ側も青木側もオプションを持った状態で1年契約を交わしていた。
2016年の成績次第ではマリナーズが契約延長することができたが、青木はシーズン序盤にこれまでになくスランプに陥り、走塁面でもたびたび盗塁失敗を記録するなどして低迷したことから、マリナーズが戦力とみなさずウェイバー公示にかけた。
ウェイバー公示とは選手の支配権を破棄して、獲得をしたい球団があればその選手の支配権を譲渡するというもの。
それによってアストロズと契約が成立し、1年で550万ドル(約6億4500万円)の契約となっている。
前田健太

- 所属は昨年と変わらずドジャース
- ドジャースとの契約は2023年まで
2016年から広島カープからドジャースに移籍。
その時の契約内容は8年総額2500万ドル(約29億円)+出来高というもので、基本的には2023年までドジャースでプレーすることが決まっている。
基本給は単年あたり約3億6000万円と非常に低いが、一定の条件をみたす度に貰える出来高の額が大きく、2016年は約12億円を手にしている。
(日本人メジャーとしては最多タイの16勝を記録)
入れ替わりの激しいメジャーリーガーの中では珍しく、しばらく腰を据えてプレーすることになりそうだ。
昨年はレギュラーシーズンでの活躍は素晴らしかったものの、ポストシーズンでは打ち込まれてしまったので、短期決戦でも活躍して、チームをワールドシリーズ制覇に導くような活躍をして欲しい。
川崎宗則
- 所属は昨年と変わらずカブス(マイナー契約)
- 6年連続のマイナー契約からメジャー昇格を目指す

川崎は2012年にソフトバンクからFAでマリナーズに移籍し、それからはメジャーとマイナーを行ったり来たりしながら、所属球団もマリナーズ、ブルージェイズ、カブスと入れ替わりながら現在に至る。
全米でも人気が高く、MLB公式が「川崎宗則で賞」という公認表彰をしたり、川崎の意味不明な英会話動画がYouTubeで何百万再生を獲得したりといった具合。
2016年は3度マイナーからメジャー昇格を果たしたものの、メジャーではキャリアワーストの14試合出場。
さらにマイナーでも成績は特筆すべきものではなかったので、カブスに限らず契約してくれる球団があるか不透明だったが、無事にカブスとマイナーでの再契約を果たしている。
これで川崎にとっては2012年から6年連続のマイナー契約となる。
ただし全ての年でメジャー昇格を果たし、試合に出場にこぎつけており、今年も何とかメジャー昇格を果たして欲しい。
日本に戻ればその何倍もの給料が貰えるはずなのに、頑なにメジャー挑戦を続ける川崎の姿勢には感服せざるを得ない。
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