巨人が獲得したカミネロを徹底紹介。164キロの速球にスプリットが武器のクローザー候補。

どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯より野球が好きでな。
早くも来年のペナントレースを心待ちにしている。

ところで2016年の巨人は高橋由伸新監督の下、リーグ優勝奪還を目指したが、広島カープの勢いにのまれ2位に終わっている。
3年ぶりのリーグ優勝に向けて、巨人は異例の補強を行っているが、メジャーの豪腕投手、アルキメデス・カミネロとの契約も合意に達したとのこと。

アルキメデス・カミネロとは

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カミネロのフルネームは「アルキメデス・エウクレイデス・カミネロ」。

どこかで聞き馴染みのある言葉が並んでいるが、ファーストネームの「アルキメデス」、ミドルネームの「エウクレイデス」は共に古代ギリシャの偉大な数学者だ。数学好きの父親がその偉人に則って名付けており、4歳の頃から小学校に通う英才教育を受けている。(カミネロはドミニカ共和国育ちなので義務教育のシステムが整っていないのかもしれない)

ドミニカ共和国といえば野球が国技で、道端でも所構わず子供たちが野球に取り組んでいる国だが、カミネロはドミニカンとしては野球に取り組んだのは遅く、15歳からのこと。それまではバスケットボールに夢中だったとか。

身長193センチの恵まれた肉体によってか、わずか1年ほどで瞬く間に成長し、17歳のときには投手としてフロリダ・マーリンズと契約している。
野球歴1年余りというあまりにも異例のプロ契約だ。

ポジション 投手
生年月日 1989年6月16日 (才)
身長 193cm
体重 113kg
国籍 ドミニカ共和国

ゴトー’s Eye

今年までメジャーでバリバリ投げていた投手なのでやはり期待値は高い。
メジャーの打者は速球に強い選手が多く、逆に日本の選手は速球派を打てないので、1年目からかなり結果に期待できそうな気がする。

期待値 ★★★★☆
実績 ★★★☆☆
球速 ★★★★★

MLBでの経歴

2006年からルーキーリーグで登板しているが、メジャーに昇格したのは7年後の2013年のこと。
当初はルーキー級でも成績は芳しくなかったが、徐々に実力をつけて2013年には2Aからメジャーまで一気に昇格している。

2013年のメジャーのデビューイヤーは13試合に登板して、防御率2.77と健闘したが、救援失敗後にマイナー降格。
翌年再昇格しているが、6試合に登板して防御率10.8とふるわずマイナー降格。

そしてオフにイチローが加入したことで、枠が溢れてしまったか、カミネロは戦力外通告を受けてパイレーツに移籍。

パイレーツの初年度がキャリアハイの成績で、73試合に登板して5勝1敗15ホールド、防御率3.62。
2016年には39試合に登板していたが、シーズン途中でマリナーズにトレードとなり、この年は合計57試合に登板し、2勝3敗、防御率3.56。

2年続けて好成績を残しているが、2016年シーズンの年俸53万ドル(約6100万円)と安い。
ちなみにメジャーリーグの最低年俸は50万7500ドルなのでほぼ最低年俸でもある。

選手としての特徴

起用法はメジャーでは一貫してリリーフとなっていて、先発での起用は一度もない。
セーブは1だけついているが、ロングリリーフあたりだと思われる。

選手としては典型的な速球派で、最速102マイル(約164キロ)の速球を武器としている。

ただし常時160キロ前後を記録するというわけではなく、2016年の最速は159キロとなっている。
シーズンによって波があり、調子の良いシーズンでは平均158キロを記録しており、日本球界でも同じくらいの速球を投げることができればクルーン以来の速球派投手になるかもしれない。

速球派なだけにフォーシームを良く投げているが、変化球としてはカットボール、ツーシーム、スプリットとスピードを活かしたものが多い。
最も得意としているのはスプリットで、2016年シーズンでの被打率は22打席1安打で.045となっている。

これらの変化球は全て150キロを超えることもある一方で、カーブのように遅い変化球は使わないので、かなりスピードに特化した投手となっている。

一方でメジャーでの成績がさほど際立っていないように、意外とストレートの被打率が高い。
とはいえ過去の傾向を見る限り、日本ではアメリカと比べるとかなり速球派が通用しやすく、常時150キロオーバーの選手は軒並み活躍している印象が強い。

難点としてはコントロールがかなり悪いことで、メジャー通算の与四球率も4.01とかなり悪い。

1イニングあたりどれだけランナーを出すかの指標であるWHIPは、2016年シーズンに1.65を記録している。これはリリーフとして登板してもほぼ必ずランナーを出すであろう数値で、安定感に欠ける投手ではある。

プロ野球では早打ちせずに、球をしっかり見極めてから打つバッターが多いので、コンスタントにストライクが取れないようだとフォアボールを出して自滅気味に失点してしまうケースも考えられる。
巨人では澤村の代わりのクローザー候補としても期待されているが、もしかしたら澤村以上に安定感がないというリスクがあるだろう。

ちなみに2016年5月にはダイヤモンドバックスのジーン・セグラの頭部に危険球を投じて退場処分となるなど、対戦相手に恐怖を与えるピッチャーでもある。

メジャー年度別成績

年度 登板数 勝利 敗戦 ホールド 防御率 WHIP
2013 13 0 0 1 2.77 1.00
2014 6 0 1 0 10.80 1.80
2015 73 5 1 15 3.62 1.232
2016 57 2 3 8 3.56 1.65

今年も57試合に登板しているというのがポイントだな。
メジャーでもここ2年は中継ぎとして十分戦力になっているので、日本でも実力を発揮できれば相当期待できそうだ。

ただし制球難からWHIPが高く、日本でもフォアボールでランナーを出して自滅するパターンも想定される。

巨人が獲得合意

2016年オフに巨人がカミネロとの契約が合意に達した。

年俸は115万ドル(約1億3200万円)。
2年間で130試合に登板しているバリバリのメジャーリーガーとしてはかなり安い金額なのではないだろうか。

外国人枠の問題

巨人は外国人選手を積極的に獲得しているので、カミネロが外国人枠に入れるかどうかが焦点となっている。

プロ野球では1軍に選手登録できる外国人枠は「4」となっているが、既に外国人選手が4人在籍しており(マイコラス、マシソン、ギャレット、クルーズ)、さらに今年からマギーも加入するため、これで6人に増えることになる。

特にマイコラス、マシソン、ギャレットは主力級の選手であるため、カミネロが外国人枠に入れるかどうかも争点になりそうだ。

おそらく最も序列が低いのがクルーズで、出場機会が激減することが想定される。
年俸2億4000万と破格の契約でロッテから引き抜いたのだが、非常にもったいないお金の使い方をしている。

澤村とクローザーとして競争?

カミエロはメジャーでは救援投手として起用されていたが、巨人ではクローザーとしての起用が想定されているらしい。

現在の巨人のクローザーといえば同じく剛速球が売りの澤村拓一だが、成績こそ良いものの制球難で度々自滅している。
特に終盤戦は澤村のせいで何度も勝ちが消されてしまった。

カミネロも速球が早くて制球が悪いという点で、澤村とキャラが被るが、メジャーでも奪三振率が高いのでクローザー適正があると判断したのだろう。
こればっかりは実際に登板してみないとわからないが、来年からは澤村を蹴落としている可能性もあるはずだ。

補強に見境がない

リーグ優勝奪還に向けて巨人の補強が本当に見境がないものになっている。

既にFAでDeNAから山口俊こと「どすこい」を3年6億円で、ソフトバンクから森福允彦を3年4億超で、さらに日ハムから陽岱鋼の獲得が決定的になっている。
ちなみに同一年度によるFAで3選手の獲得は史上初めてのこと。

それに加えて、元楽天のマギーを年俸約2億円で獲得しているし、カミネロの獲得も合わせると補強費用は20億円を超えているらしい。

球界の盟主たる巨人の本領が発揮される2017年シーズンが楽しみになってきた。

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