皆さんは日々の生活に満足してますか?
日本は30年にもおよぶ経済停滞によって、世界に冠たる経済大国から、一人当たりGDPでは先進国の最低水準にまで落ち込み、これからは有史始まって以来の少子高齢社会に突入します。
先が見えない閉塞感から未来に希望を見いだせない人が当たり前となった現代日本で、どうすればステータスを高めて魅力的な人生を送ることができるのでしょうか。
私はこれまで一度も受験をしたことがなく、新卒では実業団に入ったものの早期に退社し、この先の人生に途方がくれていた中、ある一つのことがキッカケで大逆転を起こしました。
それは宝くじにあたるとかギャンブル的な類ではなく、「英語を猛烈に勉強してTOEICで満点を取ったこと」です。

今回は人生の大逆転を狙っている人に向けて、なぜ英語が有効な武器になるのかを私の経験を踏まえて解説していきます。
平成は日本の国際的凋落を象徴する時代
私は平成最初の年に生まれましたが、間もなくして日本はバブル崩壊を経験し、現在まで続く長期停滞に突入します。
振り返るとバブル崩壊を境に急激に落ち込んだように感じられますが、実はバブル崩壊となる1993年からしばらくは経済成長率は落ちたものの低成長は続いており、決定打となったのは消費増税や山一證券が破綻した1997年のことです。そこから一気にマイナス成長に落ち込み、現在まで一度も浮上していません。
今の若い世代からすると信じられないかもしれませんが、私が小学生くらいの時までは「日本が復活して再び覇権国家になる」という期待感は残っており、社会の授業で習ったODA(政府開発援助)の額はアメリカを上回り堂々の1位でした。
ちなみに現在はドイツ、イギリス、EUに抜かれて第5位、すぐ下にはフランスやトルコなどが控えており、いかに国際的に見て金持ち国ではなくなってきたかが分かります。

しかしもはやこれから日本が世界に冠たる経済大国に返り咲くことは向こう100年間は絶対に起きません。
安倍首相が行った大胆な金融政策を始めとするアベノミクスで多少浮上したものの、結果は微々たる低成長。他の先進国が行っている政策を大胆に取り入れても日本の底力はこの程度まで落ち込んでいるのです。(※先進国でも通常は年間3~4%ほどの経済成長率です)
また世界の大学ランキングでも旧帝大の地位はここ10年でビックリするほど落ちており、東大は今や世界では何の権威もなく、アジアですら地位を失っているのが現状です。
世界の産業をリードしているIT分野に至っては壊滅的で、世界に先駆けアメリカよりも早くITインフラが整ったにも関わらず、これまで日本から世界で成功を収めた企業は全くのゼロです。
楽天をはじめとして多くの日系企業が海外で大胆に挑戦しても、今の世界ではかすりもしていないのです。(唯一メルカリだけが海外で成功する可能性を秘めています)
そして皆さんご存知の通り、これから未曾有の少子高齢社会に突入しますが、それに対する抜本的な改革は何一つされておらず、今後もされる見込みはありません。なぜなら福祉分野を切り崩せば選挙で勝てなくなるので、誰も手を付けられないからです。
私は英語がからっきしのときから海外に短期滞在することも多かったため、日本がこの30年間で没落していく様を次々と目の当たりにしてきたことが原体験にあります。
日本は経済大国であるという風潮は未だ強い
日本はバブル崩壊まで、確かに世界に冠たる経済大国でした。人口がアメリカの半分以下ながら、GDPはアメリカに並ぶ勢いで世界2位、そして人口1億人を超えながら一人あたりGDPはスイスに次いで世界2位。
一人あたりならアメリカの2倍以上も所得が多く、総合的に見れば日本は世界一豊かな国だったのです。
しかしそこから30年弱が経過し、今や一人あたりGDPは27位でフランスやドイツ、イギリス、スウェーデン、デンマークなどといった欧州各国に軒並み抜かれ、EU危機で大恐慌に陥ったスペインやイタリアとほぼ同水準です。
日本人のセルフイメージって2010年のGDPのままな気がする.中国に抜かれたって大きく報じられたから今でも僅差だと思ってる人多すぎる.
今日本のGDPはアメリカの約1/4 だし,中国の半分以下だし,一人あたりは世界27位の貧しさだ. pic.twitter.com/Q9bf9ICrZk— ドクター落合陽一 (@ochyai) December 17, 2015
そして労働者が1時間働いた時に得られる収入を指標とする「労働生産性」では先進国で最下位で、これからますます差が開いていくことでしょう。
こうした実態があるにも関わらず、国際的にはまだしも日本人でさえまだ豊かだと思っている人が多いです。
何もこれはデータだけの話ではなく、海外の求人案件を見ると、日本円で1000万を超えるものはザラです。仮に日本で1000万以上の年収をもらうには、新卒で大企業に入って、30年ほど勤務し続けなければ到達できません。
片や他の先進国では、それなりに専門性のある職ならごく普通に1000万に到達します。また中国では日本の優秀な技術者を数千万円の年収で引き抜く動きがあるなど、この流れは欧米だけに限りません。
もはや日本にいることは国際的に有利ではなく、むしろ不利な環境に置かれていることを認識しなければなりません。
なぜ英語を覚えるのが最も生存戦略になるのか

ここまで日本の国際的地位の低下について紹介してきましたが、ここからは個人の生存戦略について説明します。
もはや会社員で安定した収入を得ることに旨味がなくなってきた今日において、個人が高収入を得たり、高いステータスを得るための方法についてネットで調べるとアフィリエイトやプログラマーへの転身を良く見かけます。
確かにアフィリエイトは上手くやると短時間で驚くほどの収入を得られます。ちなみに私はブログに費やした時間は片手間で半年ほどですが、その間にギリギリ8桁の金額を稼いでおり、本業のITエンジニアの給料を上回りました。
またITエンジニアとしての活動は主に海外で半年スパンなどで行っているので、時間の制約が少ない割に日本では得られないような割の良い額をもらっています。
しかし私は皆さんにアフィリエイトもプログラマーも大手を振るってオススメはしません。なぜならこれらは大抵の人は全く身にならず、一部の人だけが勝者となる世界だからです。

これは日本アフィリエイト協議会が発表したアフィリエイト収入の統計データになりますが、1万円以上を稼いでいる人は実に全体の6.5%。93.5%の人が月額1万円も稼げていない一方で、全体のごく一部が月に数百万~1000万円を稼ぐ、「勝者総取り」の世界になっているのです。
一応補足しておくと、アフィリエイトで稼げるかは運ではなく、ハッキリとコツがあります。しかしそのコツを理解しなければいくら労力を投下しても稼げないのが現状です。
プログラマーについても同じことが言えて、プログラミングを始めた瞬間から適正がある人とない人とでは残酷なまでの差が生まれます。
始めて1ヶ月で高度なアプリケーションを操れるようになる人もいれば、1年経ってもプログラミングの思考が身につかない人もいます。
私の所感では全体の8割ほどが後者の適性がない人に位置づけられます。そして適正がない人がプログラミングを職にした場合、ほとんどの人が限界を感じて早期に退職してしまいます。
要するに、割が良いと言われているアフィリエイトもITエンジニアも、成果を出せる側に回れば大きなリターンがあるものの、現実的にはほとんどの人が食い扶持にならないのです。
私はかつて陸上選手として実業団で活動していましたが、陸上で言うと100m走に近いと感じました。100m走は最も才能の差が現れる種目で、凡人がどんなに練習を積んでも、何の練習もしていない天才があっさりと抜く世界です。
芸能人の武井壮さんは大学生の時に陸上を始め、スパイクを履いて100mを計測した瞬間からエース選手より早かったそうです。そしてそんな武井壮さんでも、100mでは朝原宣治さんに絶対に勝てないと感じて十種競技に転向しています。
一方でマラソンのように努力をすれば結果がついてくる競技もあります。例えば元公務員ランナーの川内優輝選手は100メートルが13.9秒と一般の人より遅いくらいです。それでも血の滲むような努力をすれば世界と戦えるランナーになれるのです。

労力を投下しても形になるか分からないのはギャンブルと変わりません。既に社会人として働いている皆さんが目指すべきなのはマラソン的なスキルなのです。
英語は勉強すれば誰でも話せるようになる
アフィリエイトやITエンジニアは100m走的なスキルで万人にオススメはできません。ではマラソン的なスキルはというとそれが英語なのです。
英語は大学受験では文系・理系問わず出題され、またその必要性も声高に叫ばれているにも関わらず、日本では東大出のエリートですらほとんど話せません。
日本の英語スキルは先進国でブッチギリの最下位で、エリート層が英語を話せないというのはグローバルではありえないことです。
欧州ではデンマークやオランダ、スウェーデンはアウトロー系のヤバめの人でも英語を話せますし、英語が苦手とされるドイツやイタリアでも高齢者以外は英語でコミュニケーションを取れない人ではあまりいません。
日本人がなぜこうも英語が苦手なのかはこちらの記事に詳しく書いていますが、そもそも日本語と英語の親和性が低く学習コストが高いこと、あるいは日本は国内のマーケットで完結していて、外に出なくても十分生活できることなどが挙げられます。
いずれの理由にせよ日本人は壊滅的に英語が苦手ですが、しかし実は猛烈に勉強すれば誰でも英語が使えるようになります。
アフィリエイトやITエンジニア、あるいは他の専門職は適正がなければいくら努力しても結果がついてきませんが、英語は努力すれば必ずリターンが返ってくるというのが重要です。
本来、専門職とは医者や弁護士のように誰でもできない代わりに高収入が保証されているのですが、英語は誰でもできるのに職業の幅が一気に広がり、弁護士にも負けないレベルの収入を得られるようになるのです。
なぜ英語が話せると収入アップのチャンスがゴロゴロ転がっているのかというと、それは日本人のほとんどが英語を話せないからです。
グローバルに市場を広げたい企業、観光客を誘致する事業など、国際的なビジネスを展開する上で英語力は必須ですが、日本では高学歴の社員を雇っても英語ができないので、「ただ英語を話せるだけで」それらの人を一気にゴボウ抜きできるのです。
日本が没落しているからこそ英語が武器に

前半部分で紹介したように、日本はこれまで世界に冠たる経済大国として君臨してきました。
ですからわざわざ労力をかけて英語を習得し、ストレスのかかる海外生活を送る必要もなく、自国で仕事をすることが最も割の良い選択でした。
しかし平成の30年間は没落を続け、今や賃金水準は先進国でも下位に位置するようになりました。すると伝統的な日系企業で働くよりも、日本にいながら外資系の企業で仕事をしたり、グローバルを相手にする企業で働く方がよほど割の良い選択になったのです。
しかも相変わらず日本人の英語力は向上しないため、これらの職は狭き門どころか圧倒的な売り手市場です。他国では何の自慢にもならない英語を使えることが、こんなにも武器になることを活かさない手はありません。
日本の利点は経済力ではなく、治安の良さや人々のモラル、仕事の丁寧さなどに変わっています。英語を使ってグローバル水準で賃金を稼ぎながら、日本の安定した環境を享受できればこんなに幸せなことはありません。
「たかがTOEIC満点」で一発逆転
私のこれまでの経歴についてはこちらの記事で詳しく書いていますが、高校・大学ともに陸上の推薦で入り、卒業後は実業団で少しだけ活動していました。
これまで学校の受験勉強はしたことはなく、勉強が得意だと思ったことも、周りからそう思われたことも学生時代に一度もありませんでした。
しかし陸上をやめた後に1年間、ほぼ365日に渡って1日中家にこもって勉強したり、オンライン英会話でトレーニングする日々を送ったところ、TOEIC満点、英検1級を達成しました。
これまでロクに勉強をしてこなかった自分が、たった1年間勉強して、たかがTOEIC満点を取っただけで、「スポーツやってたのに勉強できて凄い」と見る目は一変します。
これまで応募することもできなかった企業から、LinkedinやWantedlyを使えば逆オファーが舞い込んできます。
実はこれは私が狙っていた通りのことでした。陸上ばかりやってきて何の専門スキルもない私が、手っ取り早く社会的なステータスを得るには、TOEICで満点を取ることが一番だったのです。
余談ですが、英検1級は一度お試しで受けてみたら、全く歯が立たず、悔しかったので対策をして合格しましたが、TOEIC満点ほどのインパクトはありませんでした。
医者や弁護士のように、なるためには5年以上の長い学習期間も、高額な授業料も必要なく、またITエンジニアのように適正も求められることなく、ただ勉強して英語が使えるようになればこれほどまで世界は一変します。周りの日本人の英語がからっきしなおかげで。
一発逆転したいなら今すぐTOEICの教材を買って勉強せよ
「TOEIC満点」と聞くといかにも英語がペラペラなように感じられるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
TOEICはセンター試験のようにグローバルの英語学習者が一律に受け、問題はリスニングとリーディングのマークシート形式です。出題される問題にも明確な傾向があり、数ヶ月間でも集中して対策をすれば900点以上を取ることは容易です。
誤解している人が多いですがTOEICで高得点を取るには英語の勉強をするのではなく、TOEIC対策をするのが最も近道なのです。
英語力を測定する試験なのに、奇妙なことにネイティブが対策なしで受けても満点を取れないのに、ライティングもスピーキングもできない代わりに徹底的に対策をすると満点が取れてしまいます。
英語を学習するのだったら、TOEICを受験しなくても、他の資格を受けたり、留学しても良いでしょう。
しかしTOEICで高得点を取るには留学するよりも地道に座学をする方が近道であり、さらに留学経験よりもTOEICで満点近い点数を持っていた方が転職にも有利に働きます。
日本のTOEIC重視はこうした矛盾を抱えているので、「TOEICは意味がない」という批判もあります。しかし現実問題として、その人がどんな経歴を持っているかよりも、TOEICで満点を獲得したという事実が何よりの武器になります。
ですから人生一発逆転を狙いたいのなら、四の五の言わずにまずは最低限TOEICで高得点を取り、その後で英語の実践スキルを磨くことをオススメします。
改めて言いますが、これを達成するのに特別な才能なんていりません。受験したことのない私でも1年間勉強すれば達成できたことです。
宝くじのようなギャンブルにすがるよりも、身につく保証のないプログラミングを学習するよりも、よほど確実で将来が開けるのです。
TOEIC対策は詳しくはこちらの記事にありますが、やることはシンプルで、単語帳と公式問題集を全て買って、その内容を暗記すること、そしてスタディサプリでリスニングのトレーニングを何十回も繰り返すだけです。
バクチではなく、勉強さえすればTOEICで満点近い点数を取れて、日本でも海外でもチャンスがたくさん転がり込んできます。
確かに勉強はつらいでしょうし、ストレスが溜まることもあるでしょう。でもたったTOEICで高得点を取るだけで一発逆転できるのなら、やってみる価値は感じませんか?
そのために必要なお金もせいぜい2万円くらいです。目の前にこれだけのチャンスがあるのですから、いきなり1日10時間勉強と言わずとも、1日2時間だけでも試してみて下さい。