【VPS】ConoHaがエグいほど高機能すぎて、新規サービスにAWSいらないんじゃと思った話。

皆さんVPSを利用する時にどのサービスにするか迷ったことはありませんか?

VPSといえばさくらVPSが有名ですが、私は文句無しでConoHaをオススメしています。ConoHaはクラウドとVPSの良いとこ取りをしたようなサービスで、クラウド顔負けの高機能なのに料金はVPS基準でも割安だからです。

今回はConoHaの機能や料金の紹介、そしてどのような時に利用するべきかを解説していきます。

VPSとクラウドの違いとは?

ConoHaはVPSサービスと自ら謳っていますが、機能はVPSよりもむしろクラウドに近くなっています。でも料金はVPS価格なのでとてもお得です。

VPSとクラウドは根本的な部分には「一台のサーバーに複数の仮想コンピューターを作り、それぞれに管理者が割り当てられる」点では同じです。それにより月額1000円前後と安く始めることができます。

クラウドとVPSの違いとしては、「クラウドは時間単位の従量課金制である」「クラウドは一つの契約で複数のサーバーを扱える」「負荷分散でアクセスが多いアプリケーションを運用できる」「VPNで高速なローカル通信ができる」と言ったことが挙げられます。

確かに「さくらVPS」などよくあるVPSサービスをみると、これらの機能は持ち合わせておらず、「クラウド=高機能だけど高い」「VPS=機能は少ないけど安い」というイメージがあります。

でもそこで思うわけです。

「そのクラウドの機能、全部ConoHaでできるんじゃない?」と。

  • 時間単位の従量課金制→ConoHaなら月額制にも時間単位にもできる、しかもクラウドより安い
  • つの契約で複数のサーバーを扱える→普通にできる
  • 負荷分散でアクセスが多いアプリを運用できる→ロードバランサーを使えばできる
  • VPNで高速なローカル通信ができる→普通にできる
  • DB層とアプリケーション層を分離して負荷分散する→むしろConoHaの方が簡単

このように一般に言われるクラウドの要件は、実はConoHaは全て満たしています。

とにかく新しいサービスができたらAWSのようなクラウドで運用してる人も多いかと思いますが、よほど大きくスケールする可能性がなければConoHaで事足りることがほとんどのはずです。

ConoHaはオートスケーリングには対応していません。でもオートスケールが必要でないならConoHaの方がずっとお得なんです。

AWSの約1/3の値段で運用できる

それではクラウドで圧倒的なシェアを誇るAWSのEC2インスタンスと、ConoHaの料金を実際に比較してみましょう。

スペックが同じではないので全く同じ条件とはいきませんが、特定の条件を想定しながら比較しましょう。なお料金は共に東京リージョンとします。

メモリ4GB、SSD 50GBの場合

ConoHa EC2
プラン 4GBプラン t2.medium
メモリ 4GB 4GB
CPU 4コア 2コア
ストレージ 0円 6ドル (約700円)
転送量 無料 最初の1GB以降、1GBあたり0.14ドル (約16円)
基本料金 3,420円 約4,900円
合計 3,420円 約5,600円 + 転送量課金

「メモリ4GB、SSD 50GB」という条件で見ると合計金額は「ConoHaが3,420円、EC2が5,570円+転送量課金」という結果になりました。

これだけ見てもConoHaの方が4割ほど安くなっていますが、実はCPUのコア数がConoHaが倍になっているんです。

メモリとCPUのどちらがボルトネックになるかは用途にもよりますが、ウェブアプリケーションの場合、ほぼ間違いなくメモリよりもCPUがボトルネックになります。シングルスレッドならばCPUのコア数が並列処理の性能に直結するからです。

例えばRailsを稼働させたサーバーの場合、Railsはメモリを大食いしますが、それでもメモリより前にCPUがボトルネックになってインスタンスタイプを上げざるを得ないことが多いです。そうするとメモリがダブついて余分にお金を払うことになってもったいないですよね。

では次はCPUコア数を基準に料金を比較していきましょう。

CPUコア数4、SSD 50GBの場合

ConoHa EC2
プラン 4GBプラン t2.medium
メモリ 4GB 16GB
CPU 4コア 4コア
ストレージ 0円 6ドル (約700円)
転送量 無料 最初の1GB以降、1GBあたり0.14ドル (約16円)
基本料金 3,420円 約19,300円
合計 3,420円 約20,000円 + 転送量課金

なんと「CPUコア数4、SSD 50GB」という条件で見ると合計金額は「ConoHaが3,420円、EC2が20,000円+転送量課金」ConoHaの方が5倍以上も安いという結果になりました。

もちろんConoHaの方が一方的に有利になるように計算しているわけではなく、EC2は公式の料金表をもとに計算しています。

この2つの料金表を見てもわかるように、EC2はCPUコア数辺りの料金が高く、とりわけウェブアプリケーションを運用するときにボトルネックになるCPUコア数を求めるとかなり割高になってしまうのです。

しかもここからさらに転送量による課金が追加されるので、アクセスが多ければ多いほどさらに料金の差は開いていきます。

もちろんEC2にはConoHaにはないオートスケーリングをはじめ、多くの機能が存在します。でもConoHaにはロードバランサーなどの負荷分散機能が備わっていますし、あらかじめ要件が決まっていればEC2よりも遥かに安く運用できるのです。

それこそユーザー数が数千万人いるといった巨大なアプリケーションでなければ、世の中の大半のプログラムはConoHaで十分なはずです。

そもそもクラウドは過大評価されてる説

大分話は脱線しますが、EC2はかなり過大評価されていて、本来使わなくても良い要件にまで過剰に使われていると感じています。

2010年以降はスマホの普及フェーズにあったことから、新規サービスがユーザーを急激に増やす事例が多かったのですが、現在は完全に安定期に入り、個人や小規模のチームが開発したアプリが大当たりするような事例は数えるほどしかなくなりました。

現在は「ビジネス制はないけど当たれば大きくヒットする」というサービスを出すフェーズではなく、資金力のある企業が業界の仕組みごとひっくり返すようなサービスが主流で、そうでなければ小さく確実に当てていくことが求められます。

AWSを使う最大のメリットは、スケーラビリティを考えなくても「勝手に何か上手いことやってくれる」ことで、その代わりに競合サービスよりも割高の料金設定となっています。

少し前と比べてウェブサービスが急拡大することがめっきり減った現在では、AWSを使って(ほぼ)無限にスケールさせなければならない事例はあまり多くないのに、半ば無思考で「とりあえずEC2という事例」を多く目にしています。

確かにEC2をブイブイ操れたらイケてるエンジニアっぽいですが、「別にそれConoHaで良くないですか?」という事例も多いです。

値段で見ればEC2の何分の一にも抑えられますし、ディスクIOや転送量でパケ死するリスクもありません。

実際に女性から圧倒的な支持を集める「C Channel」もConoHaを導入していますし、数千万人規模にスケールする可能性がなければクラウドに固執する理由はないはずです。

あのメルカリもさくらの専用サーバーですし、クラウドでないといけない場面って本当はほぼないのではと思います。「とにかくEC2」というスタンスだと気づかぬうちに余分なお金を払っていることが多いんです。

ConoHaが他のVPSより優れているポイント

ここまではAWSとの比較を主に行ってきましたが、本来のVPSとして競合サービスと比較してみましょう。

月額料金でも、時間課金でも

クラウドは時間課金である一方、VPSは月額課金というのが一般的ですが、ConoHaはどちらの形態でも選べます。例えばオーソドックスな2Gプランで見ると以下のとおりです。

  • 月額課金→1,750円定額
  • 時間課金→1時間2.5円、30日間で1,800円

これを見ると時間あたりの課金がことのほか安いことが分かります。決まった時間だけ動かせば良いアプリケーションやウェブサイトならレンタルサーバーよりも安く済ませられますね。

1円からサーバーを立ち上げられるので、テスト環境で一時的に利用するだけならそれこそ数円で利用することができます。

また多くのVPSは初期費用として数千円が発生しますが、ConoHaは無料です。サーバーを立てて削除して、といくらでも繰り返せるのでお手軽です。

VPSなのにロードバランサーが使える

ロードバランサーとは、サーバーにかかる負荷を分散させ、スループットを上げるための装置です。

例えばDB層とアプリケーション層にサーバーを分けた場合、アプリケーション層へのアクセスを分散させ、サーバーへの負荷や処理性能を上げることができます。

クラウドのメイン機能であるロードバランサーを、ConoHaはVPSでは珍しく利用でき、また料金もとても安くなっています。(以下はAWSとのロードバランサーの価格比較です。)

サービス 時間あたり 一ヶ月の目安
ConoHa 1.4円 1,000円
AWS 0.027ドル (約3.1円) 約2,200円

AWSと比較すると4割ほどの値段で利用できるので、サーバーに限らずお安くできるのが良いですね。

イメージで簡単にサーバーを複製できる

こちらもクラウドのメイン機能として挙げられるイメージの作成が、ConoHaでは同様に利用することができます。

「イメージ」とはサーバーを立ち上げて、自分の用途に合わせて環境を構築した状態をそのまま保存するもので、保存したイメージを利用することで、全く同じ状態のサーバーを簡単に複製することができます。

従来のVPSでは新たにサーバーを契約して環境を作り直さなければならなかった手間が省けますね。最近ではDockerが流行っていますが、イメージがあればコンテナを作成する必要もありません。

「マインクラフト」の専用テンプレートも用意されているので、ゲームは好きだけどサーバー知識があんまりという人にも最適です。11人以上のマルチプレイも可能なようです。

クラウドの強みであるロードバランサーとイメージを両方提供しているのは、VPSサービスではConoHaだけです。

プライベートネットワークで遅延なくサクサク通信

サーバーを分離して負荷を分散するといっても、サーバー同士の通信にラグがあったら元も子もありませんよね。

そんな時のためにConoHaではプライベートネットワークが最大で10セグメントまで作成できるので、通信の遅延やセキュリティのリスクも最小限に抑えることができます。

EC2のVPCと同じ機能に当たりますが、ConoHaはGUIから数回のクリックだけで立ち上げられるので直感的で分かりやすいところもポイントです。

DBサーバーだけをすぐに立ち上げられる

AWSにはRDSがあるからDB層の分離が簡単、と思われているかもしれませんが、実はこれもConoHaでできるんです。

ConoHaは通常のサーバー増設の他にも、メールサーバーやDBサーバーに特化したPaasを提供しています。

DBサーバーはMySQLと完全互換を持つMariaDBを採用していて、「10GBごとに月額500円」とRDSよりも遥かに安い料金でデータベースを稼働させられます。

LAMPやRails、WordPressなど専用テンプレートが沢山

プログラムを作成したは良いけど、Linuxサーバーの環境構築に慣れていないという方もいるかと思います。

そんな方のためにConoHaではLAMPやRuby on Rails、Redmine、Jenkins、Gitlab、Docker、MongoDBなど、あらゆる有名なプロジェクトの環境があらかじめセットアップされているテンプレートを利用することができます。

Githubの代替としてGitlabを利用したくても環境構築で詰まる人は多いですが、そういった手間は全て解消されます。

またWordPressを爆速で稼働させるためのKUSANAGIも用意されているので、サーバーに詳しくないけどWordPressを爆速で動かしたいという人でも安心です。

カスタマイズも豊富で、ApacheとNginxの切り替えから、PHP実行環境の「HVVM」の導入まで全てGUIで設定できるのはConoHaだけです。

APIを使ってコマンドラインで制御

KonoHaはlaaSの標準仕様である「OpenStack」という基盤を採用しているので、APIを通じてVPSの管理が簡単に行えます。

OpenStackにはPythonで実装されたコマンドラインのツールが用意されており、公式に準拠した形でConoHaのサーバーを簡単に管理することができます。

Pythonといってもパッケージ管理の「pip」を使うことくらいで、別途Pythonを覚えることなく、シンプルな構文で操作できるので本当に簡単なんです。

また有志が作成したRubyで操作するためのライブラリも公開されているので、Rubyに慣れている方でも安心です。

「コマンドで制御できるからAWSが良い」と考えている人もいますが、ConoHaでも同じことができることは案外知られていない気がします。

他にもデータセンターがアメリカ、シンガポールから選べたり、バックアップ機能があったりと、クラウドサービスも顔負けの高機能です。

高機能なのにVPS標準より料金が安い

ここまでConoHaの豊富な機能について紹介してきましたが、「でもお高いんでしょう?」と思うかもしれません。

でも実はVPSの標準サービスよりお安いんです。これ本当です。

試しにVPSサービスで知名度のある「さくらVPS」「GMOクラウドVPS」と料金を比較してみましょう。「メモリ1GB、CPU2コア」という条件で比較したのが以下の表です。

ConoHa さくらVPS  GMOクラウドVPS
メモリ 1GB 1GB 1GB
CPU 2コア 2コア 2コア
ストレージ SSD 50GB SSD 30GB / HDD 100GB 50GB (SSDかHDDか不明)
回線帯域 100Mbps 100Mbps 100Mbps
初期費用 0円 1,500円 4,000円
月額料金 900円 (1時間1.3円) 900円 980円

このようにConoHaがスペック面で劣っているところはなく、初期費用が一切かからない上に、月額料金もさくらVPSと並んで最も安くなっています。

そして機能面については言わずもがな頭一つ抜けていますから、現状のVPSサービスではConoHaを使わない手はないんじゃないでしょうか。

もっと評価されるべきVPS

ちなみにConoHaに度々登場するこのイメージキャラクターは「美雲このは」といって、上坂すみれさんを声優にシングルを2枚だしているほど力を入れて売り出しているみたいです。

最近ではVTuberとして動画投稿を始めたりと、「VPSサービスでそこまでやる必要あるのか」というくらい無駄に頑張ってくれています。

二次元キャラクターというと得意・不得意がクッキリ分かれますが、契約して管理画面に入ってしまえば登場しませんので、苦手な人でもサービスの利用に支障が出ることはありません。ちなみに私はアニメはほとんど見ませんが、美雲このはちゃんは大好きです。

話は脱線しましたが、ConoHaはクラウドサービス顔負けの機能を誇りながら、VPS基準で見ても割安の料金なのでダントツでオススメのサービスです。

「C Channel」にも使われているくらいなので、無理にクラウドで割高な料金を払わなくてもConoHaで十分本番環境に耐えられるサーバーを構築できます。

さらに今新しく契約すると1ヶ月以上無料で使える1000円分のクーポンがもらえるので、ぜひこの機会にConoHaを試してみて下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です