FC東京U-18の久保建英の経歴や現在を紹介。世界が注目する日本の未来のエースとは?

どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯よりサッカーが好きでな。
日本サッカーは今停滞しており、そんな中未来を背負うユース世代が育ってきているのを見ると嬉しく思う。

そんなユース世代の中でも、世界で最も注目を集めているのが久保 建英(くぼ たけふさ)だ。
久保くんは現在中学3年生で15歳ながら、既にJ3でデビューしていたり、飛び級でU-19代表に入ったりと順調にステップアップしている。

久保建英とは

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久保建英はサッカーファンにとっては誰もが知る存在だったが、これまであまり世間的には知られていなかった。

しかし、Jリーグデビューしたことで一気に露出が増えることになった。
メディアはまだ15歳の子なんだから放っといてやれよと思わんでもないが、それもスターの宿命なんだろうか。

生年月日は2001年6月4日で現在才だ。

体格的にはまだ成長中だが、身長167センチ、体重60キロ。
これから伸びるにせよ、サッカー選手としてはやや小柄な体格になりそうだ。

そして何と言っても久保くんの経歴に泊が付くのは、バルセロナのユースである「カンテラ」でプレーしていたということだ。

カンテラというのはバルセロナのユースチームのことをそう呼ぶのが伝統的になっていて、数多くの世界的なプレイヤーを輩出してきた。
そして世界中から有望な少年を集めているそのカンテラにおいて、同世代で最も有力なプレイヤーだったことから、久保くんは日本サッカー史上最大の逸材とも呼ばれていた。

そのままバルセロナでプロ入りするのが既定路線になっていたが、それは訳あって達成されず、日本に帰国し今はFC東京U-18に所属している。
その辺りの経緯については後ほど紹介しよう。

日本でも将来の日本サッカーを背負って立つ存在として格別の扱いを受けており、2つ年代を飛び級したU-19に選出されたり、FC東京トップチームの2種登録されたことでJ3にもデビューしている。

生年月日 2001年6月4日 (才)
身長 167センチ
体重 60キロ
出身 神奈川県川崎市麻生区
利き足
ポジション MF、FW

バルセロナユースでの活躍

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久保くんは幼少期からサッカーに取り組んでおり、当初は川崎市麻生区のサッカークラブ、FCパーシモンに所属。

そして2009年8月、小学校2年生の頃に横浜で開催されたFCバルセロナのキャンプに参加。
このキャンプではバルセロナの指導者から直接指導が受けられるだけではなく、MVPに選ばれた子はバルセロナに招待されるということで、非常に人気が高いらしい。

久保くんはこのキャンプで小学2年生ながらMVPに選ばれて、バルセロナに招待される。
もちろんこれだけでカンテラに入れるわけではない。

翌年にFCバルセロナスクール選抜として、ベルギーで開催されたソグデソ・ヨーロピアン・ルーサスカップに参加。
ここでは3位に終わったものの、通常優勝チームから選ばれるMVPに選出されたことでより一層高い評価を受けることになる。

そして小学3年生の時に川崎フロンターレの下部組織に入団。

翌年には、いよいよFCバルセロナのカンテラ(ラ・マシア)の入団テストを受験し、見事合格。
10-11歳の選手たちによるアレビンCに入団し、それ以降スペインに定住するようになる。今ではスペイン語もペラペラだ。

2012-13年はユースチームのエースとして30試合に出場して、なんと74得点を上げてリーグ戦得点王に。
2013-14年は地中海カップU-12トーナメントで、大会得点王とMVPに輝き、リーグ戦、カタールーニャ杯のトーナメント制覇も貢献している。

この頃には「日本のメッシ」として現地メディアだけでなく、世界的に注目される有望選手として扱われるようになり、日本のサッカーファンにも知られる存在となった。

しかしこの後、とある問題から日本への帰国を余儀なくされる。

なぜ帰国しなければならなかったのか

結論からいうと、FIFAの裁定で18歳以下の外国人選手獲得・登録違反により、18歳まで試合に出場できなくなってしまったからだ。

もちろんバルセロナユースに在籍することはできるが、公式戦に18歳まで出場できないとなれば、当然育成として問題があるので、帰国することを余儀なくされている。

一応未成年者の国際移籍が例外的に可能となる条件があり、以下のいずれかに該当すれば良い。

  1. 両親がサッカー以外の理由で移住している場合
  2. 16歳以上18歳未満でEU圏内、又は欧州経済領域(EEA)圏内での移籍
  3. 自宅が移籍先の国境から50キロ以内にあり、移籍先のクラブも国境から50キロ以内にある場合

実は母親と揃ってスペインに移住しているので、1に当てはまるかどうかということだったのだが、FIFAは当てはまらないと判断して国際移籍違反だとみなされてしまったようだ。

これを受けて2015年3月に帰国し、FC東京ユースへの所属が決まっている。

日本代表、Jリーグデビュー

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これまでメディアを通じてしかプレーが見られなかった久保くんだが、日本に帰国したことでベールに包まれていたその実力が明らかになってきた。

帰国してすぐにU-15の日本代表に選出され、親善試合に出場。

2016年からはU-16の代表として公式試合にも出場している。
AFC U-16の大会では大会得点ランキング2位となる4得点を上げて、U-17ワールドカップ出場に貢献した。

現在は2つ飛び級してU-19の日本代表にも選出。
15歳5ヶ月20日でのU-19は史上最速。そしてアルゼンチン代表とのトレーニングマッチに出場している。

FC東京ユースとしても順調にステップアップし、2016年に飛び級でFC東京U-18に昇格。
日本クラブユースサッカー選手権にU-18で出場し、5得点を上げて得点王となっているが、中学生での獲得は大会史上初のこと。

9月にはFC東京トップチームに2種登録されたことでJリーグに出場できるようになった。

11月5日にはFC東京U-23としてAC長野パルセイロ戦に途中出場。
15歳5ヶ月でのJリーグ出場はこれも史上最速となっている。

選手としての評価

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まず、久保くんはカンテラ時代から際立った実力を見せており、世界的に将来を嘱望されている選手なのは間違いない。

バルセロナのカンテラといえば、数々のトップ選手を輩出してきた。

バルセロナは外からの補強よりも、ユースチームの育成に重きを置いていて、メッシをはじめ、シャビ、イニエスタ、プジョル、ピケなど名前を出すだけで恐れ入るような選手たちは皆カンテラの出身だ。

そんな中で久保くんは常に中心選手として活躍してきた。
ただし、誇張されてバルセロナでも圧倒的みたいに言われることもあるが、実際には複数人の中心選手の一人、という扱いだったそうだ。

もちろんそれでも凄いことには変わりはないし、欧州のメディアからも未来のスーパースターとしばしば報道されている。
例えば、ドイツ紙が報道した「5人の神童」に久保くんが選出されていたりと、日本だけが注目しているわけではない。
(ちなみにそのうちのもう一人がレアル・マドリードユースの中井卓大くんでもある)

こうして経歴を見ると、歴史的な逸材としてサッカー史に名を残しそうではあるが、現時点ではまだまだ素材であり、今すぐトップチームで通用するレベルではないと言われている。

卓越したボールコントロールによる切れ味鋭いドリブルや、視野の広さなどは既にプロ級との評価だが、まだ中学生で、肉体的な成長は年相応であるので、J3の試合ではフィジカルコンタクトでは簡単に負けていた。

実際に対戦した相手も、そのテクニックは高く評価していたが、フィジカル的にはまだまだという発言しており、現時点での実力はJ3で経験を積むくらいが丁度いいのかもしれない。

早熟の天才といえば2000年代に森本貴幸が、15歳11ヶ月でJ1で得点を上げるという怪物じみたことをしていたが、同じ年齢で言えば森本の方が上だと言われている。
それは才能がというわけではなく、森本は中3の段階ですでに肉体が完成されていたことが要因だ。

逆に言えば、久保くんはこれからフィジカルを高めてレベルアップする余地があることの裏返しでもある。

精神的な成熟

個人的に久保くんを見ていて舌を巻くのは、精神的な成熟が凄まじいことだ。

実際にインタビュー動画などを見れば分かるように、とても中学生とは思えないし、言葉の選び方や目線の高さは並のプロ選手よりも遥かに成熟している。

自分を客観視する能力に優れていて、同年代ではトップレベルでありながら自分がやるべきことを的確に把握していて、トレーニングを積んでいるからこそ人の何倍も成長しているのではないかと感じた。

いくら才能があっても自主性に乏しかったり、人よりも優れていることで天狗になってしまう選手が少ない中、これほど精神的に成熟しているというのは無限大の可能性を感じる要因でもある。

18才以降の壁

これは久保くんに関する問題ではなく、日本サッカーの悪しき伝統なのだが、18才の壁みたいなものがある。

それは18才以下のカテゴリーでは日本は世界的にも最もレベルの高い国なのだが、それ以上になると途端に海外の選手に追い抜かされるようになり、23才ともなればトップレベルの選手はまるでいなくなってしまうという問題だ。

何故そうなってしまうのか、またどうすればそれを克服できるのかというのは指導者が日々頭を悩ませているそうだが、個人的にはフィジカルとメンタルの問題が大きいと思う。

欧州のトップクラブの選手を見れば分かるように、Jリーグの選手よりも遥かにゴツいし、フィジカルコンタクトも激しい。
しかし彼らも18才まではそれほど大きいわけではなく、18才以降に自然成長なのかトレーニングによる発達なのかはわからないが、日本人よりもフィジカルで上回ってくる。

メンタルに関しては、同調性が強く大人しい日本とは違って、海外には常人には理解しがたいメンタリティを持った選手がゴロゴロいるので、闘争心や狡猾さなどでどうしても後手に回ってしまう。
その点で本田圭佑は海外でも通用するだけのメンタリティを持っていたのだが、才能を発揮するまえにピークを過ぎてしまったのが残念だ。

久保くんは同年代ではトップレベルなのは間違いないが、長い目で見ればまだ素材に過ぎず、今のまま想定通りの成長曲線を描いてトッププレイヤーになれる確率はさほど高くない。

これから一皮も二皮も剥けて、良い意味で日本人離れした選手に育ち、日本サッカーを引っ張る存在になって欲しいと思っている。

父親が本も執筆している

余談ではあるが、久保くんの父親である久保 建史さんが子育てに関する著書を出している。
もっとも最近の話題性に便乗して出したわけではなく、2012年に出版されたものだ。

それによると久保くんは生まれ持った才能だけではなく、親の熱のこもった教育によって能力が育まれたとのこと。

詳細な内容は購入して確かめて欲しいが、父母揃って24時間つきっきりで子育てをしながら、戦略的にバルセロナ入団に導くまでの一部始終が書かれている。

もちろん子供を束縛して…という話ではなく、これでもかというくらいに子供の自主性を伸ばすための教育をしたらしい。
だからこそ、久保くんが年齢の割に…というか並の大人よりも精神的に成熟しているのかと頷ける内容になっている。

将来子育てするであろう人、今している人にはぜひオススメの本だ。

おれ、バルサに入る!

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