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「闘うフリーター」所英男のキャリアと魅力を紹介!大晦日のRIZINで山本アーセンに勝利。

格闘技
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どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯より総合格闘技が好きでな。
HERO'SやDREAMは欠かさずチェックしていた。

そこで今回はその二つの団体で大人気を誇った格闘家、所英男について紹介したい。
「闘うフリーター」と呼ばれながら、実はリッチだということもお伝えしよう。

所英男とは?

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所英男はBellatorやRIZINで活躍している総合格闘家だ。

これまでHERO'SやDREAMといった日本のメジャー団体で試合をこなし、決してそれほど戦績が良いわけではないのだが、妙に印象的な勝ち方をしてきたことで大人気となった。

身長は170センチ。
体重は当初は70kg級だったが、徐々に階級を下げていって現在は61kgのバンタム級で戦っている。

選手としてはグラウンドでの寝技を得意としている。
寝業師というと膠着して動きのない展開になりがちだが、所のグラウンドは決して膠着せず、目まぐるしく動き回るスタイルが人気の要因となっている。

打撃は決して得意ではないが、思い切りがよく、普通なら見合ってしまうような展開でも、飛び膝蹴りのような大技を出してくる。
どんな相手とやっても名勝負になることから「名勝負製造機」とも呼ばれる。

そして何と言ってもHERO'Sに参戦した時についた「闘うフリーター」というニックネームが代名詞だ。

まあ冷静に考えると格闘家どころか世の中の多くのスポーツ選手は専業で食えないないのだが、所の場合は妙にしっくり来るネーミングだったので、リッチになった今もなお「戦うフリーター」の愛称が付きまとっている。

ちなみに童顔だが既に才を迎えたベテラン選手。

ゴトー's Eye

所はそれほど実力のある選手ではないのだが、やたらとドラマチックな試合をする選手だ。
リングを降りれば全く華がないが、リングでは輝きを放つ不思議な男でもある。

試合の面白さ ★★★★★
人気 ★★★★☆
実力 ★★★☆☆
リッチ度 ★★★★☆

所英男の経歴

下積み時代

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所の出身は岐阜県で、両親は岐阜でクリーニング屋を営む平凡な家庭に生まれた。
高校時代までは野球部一筋で、プロになってからは野球時代の名残りで勝利した後にトルネード投法でTシャツをリングから投げていたりする。

兄の影響で前田日明が首領の「UWF」や「リングス」が好きで格闘技オタクでもあったらしい。

その後は実家のクリーニング屋で働いていたが、高校卒業から3年後の1999年に格闘技興行のチケットを買いに「パワー・オブ・ドリーム」というジムに訪れた時に、「格闘技始めちゃいなよ」と誘われたことがキッカケで、21才から総合格闘技を始めている。

アマチュアで実績を積んで2年後にプロデビュー。その時にフルタイムでの仕事はやめてアルバイトで生計を立てるようになる。

その後2002年から元々ファンだったリングスの流れを汲む「ZST(ゼスト)」という団体に参戦。
ZSTは膠着したグラウンドの展開を防ぐ独特なルールを採用していて、この時に所の流れるようなグラウンドテクニックが生み出された。

ZSTでは代表選手に成長して「ZST四兄弟」の三男に選ばれた。別に血縁関係があるわけではない。

そして2004年にリトアニアの強豪であるレミギウス・モリカビュチスという選手と試合をするのだが、そこで三角絞めで勝利したことにより、この大会を観戦していたK-1プロデビューサーの谷川貞治や前田日明の目に留まったことが転機になる。

その翌年にK-1の総合格闘技部門である「HERO'S」が立ち上げられるのだが、もともと前田日明らはレミギウスに注目していて、その選手をHERO'Sに呼ぼうとしていた。
そんな時、よく知らない所という日本人選手がレミギウスを倒しちゃったもんだから、所英男もHERO'Sに呼ぼうということになったわけだ。

そしてHERO'S参戦から所が一気にメジャーな存在になる。

HERO'Sのスター選手に

2005年4月にHERO'Sに参戦したが、最初は噛ませ犬的な扱いだった。
対戦相手はアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラというギロチンチョークを得意としていた優勝候補で、所はその良い当て馬だと思われていた。

実際に試合開始まもなくしてノゲイラのギロチンにハマり、やはり噛ませ犬だったか…という空気になりかけるが、そこから脱出し、今度は逆にパウンドでノゲイラを追い詰めていく。
その後は一進一退の攻防となり、試合は延長に突入。

そして延長始まって早々に所のバックブローが見事に顎を捉え、追撃したところでレフェリーが試合をストップ。
なんと無名の所は優勝候補のノゲイラをKOしてしまうアップセットを演じた。

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さらに試合前の紹介では風呂なし6畳のアパートに住み、コンビニのそぼろ弁当を食べながら「魔裟斗選手はこんなの食べないですよね」と話しているシーンが印象的で、まさに一夜にして「闘うフリーター」というスター選手が生まれた瞬間でもある。

実はそれ以来、レベルの上がったHERO'Sでは勝ったり負けたりを繰り返し、トップレベルの選手ではなかったのだが、要所要所で印象的な試合をする人気選手として完全に定着した。

もともとHERO'Sは山本KID徳郁と須藤元気のために作られた団体で、総合格闘家だが絶大な人気を持っていた彼らを引き止めるために始めたイベントだった。
しかし二人とも早い段階で離脱してしまったこともあって、いつしかHERO'Sといえば所という象徴的な存在になっていた。

DREAMでのシンデレラストーリー

HERO'Sは2007年に終了し、2008年からPRIDEとHERO'Sの後継団体にあたるDREAMへ自動的に移籍が決まる。

DREAMはHERO'SよりもPRIDE色の強い団体で、所にとってはホームグラウンドではなかった。(川尻達也や青木真也が主役だった)

さらにレベルの上がったDREAMでは負けが込むようになり、フェザー級トーナメントでも1回戦でDJ.taikiというアニオタに敗れて崖っぷちに立たされた。
そんな矢先DJ.taikiが怪我で欠場し、急遽所にチャンスが巡ってくる。

対戦相手はエイブル・カラムというアメリカの実力者で、この試合もやはり所に勝ち目がないと思われていた。

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負ければ4連敗で崖っぷちに立たされた所は、ここでも火事場のクソ力を発揮する。

エイブル・カラム相手に序盤から一歩も引かず、むしろ押し気味に試合を進めると、2Rにグラウンドでバックを取り、チョークスリーパーを極めると相手がたまらずタップ。
会場総立ちとなるアップセットをDREAMでも演じたことで、またも一夜にして人気者になった瞬間だった。

それでも、所の実力自体は高いわけではないので、その後はむしろまた負けが込むようになる。

そしてまた後がない状況まで追い込まれてから行われたバンタム級の日本トーナメントでは、またしても大仕事をやってのける。

1回戦では格上だった前田吉朗のアクシデントを呼び込んで勝利。2回戦ではかつてボロ負けしている山本篤を相手に、互角以上の試合を演じて判定勝利。

勢いそのままに決勝では足関節技の達人、今成正和を相手に、打撃で押し気味に進めて判定勝利。

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トーナメント参戦選手の中で最弱と見られていた所が何と優勝してしまったのだ。

結局その後の世界トーナメントではあっけなく敗れてしまうが、所という男は崖っぷちに追い込まれれば追い込まれるほど実力を発揮する不思議な選手でもある。
終わってみればDREAMでも屈指の人気選手となっていた。

Bellator、RIZINへの参戦

その後DREAMは消滅し、所は次の目標をUFCに定める。
しかし、UFCの査定試合では微妙な判定で敗れてしまい、UFC参戦は叶わなかった。

2015年にはUFCに次ぐ有力団体のBellator(ベラトール)に参戦。
L.C.デイビスと激戦を繰り広げたが、1-2の判定負け。

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しかしこの試合は大会ベストバウトに選ばれて、負けた所もアメリカでかなり名前を上げることになった。

その年の大晦日にはRIZINに参戦し、あびる優の夫である才賀紀左衛門と対戦。
総合格闘技キャリアの浅い紀左衛門をグラウンドで圧倒して、1Rに一本勝利を収めている。

2016年9月にはRIZINのメインイベントでクロン・グレイシーと対戦。
寝技世界最強と呼ばれるクロンの前に完全にコントロールされ、敗戦を喫している。

選手としての特徴

経歴を読んでもらえれば分かる通り、所は相当な劇場型の選手だ。
実力自体はそれほどでもなく、通算戦績は30勝25敗。メジャー団体ではむしろ負け越している。

その間に何度も「これを落としたら本格的にヤバイ」という試合が訪れたが、そこで必ず劇的な勝利を収めているのが所の最大の特徴だ。

そして元々ホームグラウンドではなかったHERO'SやDREAMといった日本のメジャー団体では共に屈指の人気選手になっているように、観客の心を鷲掴みにするドラマ性を持っている。

しかしリングを降りると、いつもオドオドしていて、ボソボソ何を話しているのかわからないくらいに全く華がない。
それでもリングに上がると、年齢を感じさせないアグレッシブな試合で観客をわかせる不思議な選手だ。

例えるなら「こち亀の本田」といったところだな。

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決して膠着しないグラウンド

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所はグラウンドでの関節技を得意としている寝業師でもあるが、寝技でも全く膠着せず、次から次へと技を仕掛けるのが魅力だ。

無理な体制からでも仕掛けるあまり極めきれず、逆にピンチになることもあるが、そのスタイルを39歳になった今も貫いているのが凄い。

これほどグラウンドの展開が楽しみな選手はこの先でないんじゃないのかと思っている。

アグレッシブな打撃

所はグラウンドが得意な選手で、打撃はそれほど一発の威力に長けているわけでもないし、むしろ打たれ弱さもあって打撃でやられることも多い。

そのようなタイプの選手だと打撃はあまり付き合わずにグラウンドに誘う事が多いのだが、所は打撃でも超アグレッシブだ。

普通なら見合ってしまうような場面でも、いきなり飛び膝蹴りなどの大技を繰り出し、高谷裕之からはそれでダウンを奪っている。
打撃スキル自体はそれほど高くないのだが意外性のある打撃で、強豪を思わぬ形で倒すことがあるのが魅力だ。

闘うフリーター

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所はフリーターをとっくに辞めた今もなお「闘うフリーター」と呼ばれている。
(どうでもいい話だが、DREAMに参戦した時に「続・闘うフリーター」になったのに、RIZINでは「続」が消えて「闘うフリーター」になっていた)

なぜ闘うフリーターがここまで定着したのかというと、経歴のところでも紹介したように、当時は清掃業のアルバイトをしていて、VTRでは風呂なしアパートで、そぼろ弁当を食べながら「魔裟斗選手はこんなの食べないですよね」と自虐的に話していた様が印象的だったからだ。

格闘家なんて大半がフリーターもしくは正社員で働いているのに、所だけフリーターが強調されるのはおかしな話ではあるが、所はやたら「フリーター感」が漂っていて、肩書としてのフリーターではなく、存在がフリーターなのかもしれない。

金持ちエピソード

所は金持ちエピソードとしては、2007年の時点で何とジャガーを購入している。
ジャガーと言えばイギリスの高級車で、ブレイクしてから2年も経過していないのに購入してしまうあたり金遣いが粗いのかもしれない。

そして現在もそのマンションに住んでいるかは分からないが、2009年時点ではタワーマンションの確か42階に住んでいたはずだ。

家・車という現代社会におけるステータスを手に入れていて、現在もジム経営をしているので決して金には困っていないように見える。

それでも相変わらずの「闘うフリーター」と呼ばれるのが所英男たる所以だ。

逆境ファイター

「闘うフリーター」のイメージが強すぎて影が薄いが、もう一つの異名として「逆境ファイター」というものがある。

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これは同じ「所」の姓を持つ、日本一有名な男、所ジョージが作成した入場テーマ曲「逆境ファイター」から来ている。

HERO'Sで大ブレイクした時に、所ジョージの冠番組である「所萬遊記」に出演していたのだが、その時に所ジョージ直々に作った入場曲で、11年以上経過した今もなおその入場曲を使っている。

実はフリーターではなくなった時にこの「逆境ファイター」が「闘うフリーター」を駆逐しようとしたのだが、何故かまた「闘うフリーター」が復活してきて、やっぱり所英男といば闘うフリーターになってしまった。

大晦日に山本アーセンに勝利

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所は2016年大晦日にRIZINで山本アーセンと対戦。
山本アーセンは山本美憂の長男で、KIDの甥っ子にあたり、東京オリンピック出場も期待されているレスリングエリートだ。

身体能力ではアーセンに分があるものの、総合格闘技は未だ3戦目ということで、キャリアに勝る所が有利と見られていた。

試合はアーセンが進化した打撃で所からパンチでダウンを奪い、追撃に来る。そこで所が下からの蹴り上げをヒットさせると、間髪許さず腕ひしぎ十字固めを仕掛ける。
これが完全に極まるとアーセンはたまらずタップして、所が見事勝利を収めた。

またしても所らしい、絵に描いたような大逆転劇に会場は大盛り上がりに。

試合後、所が2007年から対戦要求をしている山本"KID"徳郁に、リング上から対戦要求。
KIDはアーセンのセコンドについていたため、それを直に聞くと、これまでの態度とは一変して「受けて立つ」というようなジェスチャーをして控室に戻っていった。

これまで所はDREAM初年度からKIDに対戦要求してきたものの、所が連敗をしてしまったり、KIDが怪我をして不調に陥ったり、UFCと契約したことで現在まで実現していない。
KIDは現在もUFCと契約しているので、お互いが合意してもすぐには実現することはできないが、初めてKIDが乗り気になったのが非常に印象的だ。

軽量級のスーパースター同士の対戦となれば、間違いなくメインイベント級の注目度になるだろう。
今後の所とKIDの動向からますます目が離せなくなっている。

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