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大谷翔平の日本記録「165キロ」を、日本人の球速ランキングから比較してみた。

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どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯より野球が好きだ。
子供の頃は少年野球チームに入っていてリードオフマンとして活躍していた。思えばあの頃から足だけは自信があった。

ところで大谷翔平が165キロをクライマックスシリーズで出したことが話題になったな。
登板動画を見たが、1回きりだから後先考えず腕をとにかく良く振っていて、記録を出してやろうという意思が見えるような投球で、俺はめちゃくちゃ興奮した。

野球にあまり詳しくない人にとっては165キロってどのくらい凄いのか分からない人がいるかもしれないので、あまり詳しくない人向けに説明してみたいと思う。

20世紀最速は伊良部秀輝の158キロ

俺がガキの頃の速球王といえば伊良部だった。
最速158キロで日本最速の男として名を馳せていた。

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伊良部は良くも悪くも一切取り繕わない性格で、メディアやファンの前でも気ままに振る舞っていたせいで、日米での嫌われ者だったが、今思えば感慨深い選手だった。
アメリカですら「太ったヒキガエル」と言われていたくらいだからな。

ちなみに伊良部は父親が在日米軍で、沖縄で子供を作ったきり、アメリカに帰ってしまって、父親とはメジャー時代に一度しか会っていない。
その話は余りに感動的なのでいつか紹介したいと思う。

伊良部の公式戦での最速は158キロ。

しかしオールスターでは松井秀喜を相手に159キロを出したことがあって、さらにテレビ中継の表示では公式戦で163キロまで出したことがある。
本人曰く腕が吹っ飛びそうなくらいの速球だったが、なぜかこの時に限って球場のスピードガンが反応しなくて幻の記録になっている。

もしもこれが正常に計測されていたら、「未来永劫抜かれない記録」として語り継がれていたかもな。
(まあ実際には大谷が抜いてしまうのだが)

前田勝宏という幻の161キロ投手

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前田勝宏という選手は、ほとんど知名度のない選手で、プロ野球ファンにすら知られていないだろう。

その前田は1995年に非公式ながら、ハワイのウインターリーグの試合で100マイル(161キロ)を叩き出している。
非公式記録とはいえ、実は日本人初の100マイル投手は前田勝宏だったのだ。

前田はプロ野球では西武に所属していたが、鳴かず飛ばずで活躍できず、アメリカに挑戦してAAAまで昇格したもののメジャーでは登板していない。

もっとも速球だけべらぼうに早くても活躍できない選手はアメリカに山のようにもいる。
103マイル出してもほとんど勝てずに引退する選手もいるくらいから、球速=実力みたいなみなし方は通用しない。

桑田真澄の「アウトローに投げれば140キロで良い」という言葉の重みを感じるな。

由規が公式戦で160キロオーバー

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由規(よしのり)は仙台育英高校時代から速球王として注目されており、甲子園での速球ランキングは今もなお1位だ。

プロでは2010年に161キロを出して、永らく破られなかった伊良部の記録を抜いている。
しかしこの記録は、正確性に欠けると言われている。

なぜなら161キロを記録した時のテレビ中継の表示はわずか152キロで、さらにキャリア2番目の速球記録は158キロ。
さらにほとんど全ての上位記録がホームでの神宮球場で記録しているからだ。

神宮球場はスピードガンが甘いことで有名で、林昌勇も神宮で160キロを出しているが、彼も他の球場ではからっきしだった。

そもそもスピードガンはメジャーでは公式記録と認定されていなくて、かなり信憑性に欠けると言われている。
元中日の立浪和義によると「神宮球場のスピードガンは9 km増し、甲子園球場は6 km増し」と話しているくらい球場によって誤差が出ているので、一つの球場で高い記録が出ても、それはあまり鵜呑みにしない方が良いと思っている。

由規は確かに速球が凄い投手ではあったのだが、神宮の増し増しスピードガンによって生まれた記録だということは念頭に置くべきだ。

大谷翔平の165キロ

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大谷翔平は高校時代に160キロを記録して、プロ入り後も160キロオーバーが常態化している。
そして10月16日のクライマックスシリーズで165キロという最速記録を打ち立てた

ではこれは信憑性に欠けるのかというと、大谷の記録はかなり信頼性が高いと思う。

なぜなら大谷は162キロ以上の球速を札幌ドーム以外でも「東京ドーム」と「ヤフオクドーム」でも記録しており、おそらく現在ならほとんど全ての球場で160キロ以上を出しうる状態にあるだろう。
由規のように特定の球場だけ突出して早い、というわけではなく160キロ前後の球は「先発でも常時出せる」という点で過去の速球派と比べても余りにも異次元だといえる。

特に2016年シーズンは先発で投げた試合で160キロを超えなかった方が少ないくらいで、159キロでもコントロールを意識しているらしい。
こんな選手、これから生きてる内に出て来るかわからんで…。

藤浪晋太郎が160キロの仲間入りを果たす

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大谷翔平のライバルであり親友でもある藤浪晋太郎も2016年についに160キロ投手の仲間入りを果たした。

本来ならもっと騒がれてもよいのだが、大谷が160キロを日常的に出しているからかあまり話題にならなかった。

ちなみに藤浪は高校時代に甲子園春夏連覇していて、大谷よりも遥かに評価の高い選手だったのだが、プロではあっという間に抜かされてしまった。
藤浪もポテンシャルは凄いものがあるのだが、身体能力をもてあましていて、荒れ球が一向に治らないからそろそろ危険信号が灯ってきた。

それでも二桁勝利はある程度計算できる投手だから、制球さえ良くなれば怪物クラスなのだが…制球を治すのは速球を早くするよりも難しいらしい。

実はメジャーの記録も非公式ばかり

よくメジャーでは大谷よりも早い速球を投げる投手はたくさんいる、と言われているが、記録だけ見るとそうではあるのだが、その実スピードガンはメジャーでは非公式記録になっている。
現在は「PITCHf/x」という測定器を使ったものしかメジャーでは公式記録になっていない。

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この測定器を使った公式記録を使った記録だと確か、大谷の165キロを上回っていた投手はメジャーでも2人か3人しかいなかったはず。
もっとも大谷もスピードガンでの測定だからメジャーでは非公式扱いになってしまうのだが、実はちょっと事情が違う。

なぜかというと大谷はどの球場でもコンスタントに160キロ以上を投げているが、メジャーの非公式で160キロを超えている選手の多くはその1球だけ極端に早くて、他は150キロ台当選手が多いからだ。

個人的にはメジャーでもチャップマンは別次元として、大谷は先発投手としてはメジャーでも既にトップを狙えるくらいの球速を持っていると思う。
もはやパワー自慢の外人の中でもやはり別格級のスピードに達している

そして大谷はまだまだ発展途上で、プロ入り1年目は最速157キロだった。それが4年目にして+8キロの165キロまであげてきている。
ちなみに2016年だけで+3キロとなった。

ダルビッシュは冗談めかして「2017年は168キロかな」と言っているが、シチュエーション次第では十分ありえてしまうのが怖いところだ。
大谷自身も状況が整えば170キロに行く可能性はあると言っていて、一人だけ全く別世界に行ってしまっている。

「若者の人間離れ」という言葉があるが、それがこの男ほど似合う男はいないんじゃないか。

日本人の球速ランキング

選手 球速 年度
大谷翔平 165キロ 2016
由規 161キロ 2008
藤浪晋太郎 160キロ 2016
ダルビッシュ有 159キロ 2016
斎藤隆 159キロ 2007
馬原孝浩 158キロ 2009
五十嵐亮太 158キロ 2004
山口和男 158キロ 2002
伊良部秀輝 158キロ 1993
菊池雄星 157キロ 2016
浅尾拓也 157キロ 2011
寺原隼人 157キロ 2008
久保田智之 157キロ 2005
平井正史 157キロ 1995
与田剛 157キロ 1990